見るべき点が少なかったバルサとマドリーの“再発進”【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
セビージャの勝因は単純に良い選手を揃えていたから
再開一発目のマジョルカ戦、バルサの左サイドは、久保の巧みな個人技によって文字通り翻弄された。名手テア・シュテーゲンがいなければ失点していた可能性も。(C) Getty Images
ただ勝っただけ――。ラ・リーガで優勝争いを演じるバルサとマドリーの中断明けの最初の試合を見たスアレス記者は、そう断じた。ともに危なげない勝利でリスタートを飾ったものの、内容的に見るべき点は少なかった。(文:ヘスス・スアレス/訳:小宮良之 2020年7月2日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック スペイン』を転載) ―――◆―――◆――― アンダルシア州にあるセビージャ市は、セマナ・サンタ(=聖週間。キリストの受難と死を偲び、復活祭への準備として罪を反省する1週間)の祭りで国際的に有名な町と言える。カトリックの世界では、ひとつの聖地。信心深い気持ちになる町だ。 しかし同時に、町はとても人間味に溢れている。人々は元気が良くて陽気。人と交わることが大好きだ。 ただ、セビージャ市の人々がひとつのものを信じられず、ひとつになれないものがある。
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