●　5ドアクーパーにEVモデルはない 　F：なるほど。今回のモデルチェンジで、MINIは全ての車種でBEVを用意したのですか？ 　福：5ドアのクーパーにBEVはありません。ICEだけの展開です。5ドアのBEVをお探しのお客様には、新しく出たコンパクトSUVモデルのMINIエースマンをお勧めしています。 　F：エースマンというBEV専用車が。しかしMINIも車種が増えましたね。全部で何種類になるのだろう。ミニクーパー3ドアだけでもC、S、EとSEで4種類か……。 　前：ちょっと図にしてみましょうか。今回クロスオーバーからカントリーマンに名前が変わって、それがC、S、D、と来てEとSE。それからエースマンがあって、10月にコンバーチブルが出て、と……。全部で16種類ですね。 　F：うわー増えましたね。どんどん増える一方で、クラブマンがなくなってしまった。結構人気があった印象ですが、どうしてモデル落ちしてしまったのでしょう。 　福：確かにクラブマンは、特に日本の市場で大変な人気でした。「リアの観音ドアがかわいい」とセールス的にも大成功を収めた車種なのですが、やはり欧州ではSUVの大人気に押されてしまった感じです。あちらのSUV人気は、それはもう大変な勢いです。向こうは「ワゴンよりもSUV」なんですね。 　F：クラブマンの新型を期待していたお客さんは、相当ガッカリしたのではないですか？ 　福：お客様もそうですが、ディーラーさんからは「なんでなくなっちゃうの？」とかなり言われました。最後に華々しく「ファイナルエディション」という限定車を出したのですが、これはもう、あっという間に予約が埋まってしまいました。 　AD高橋：中古MINIの専門店があるのですが、クラブマンは取り合いみたいですよ。

●　MINIで一番売れているモデルは？ 　F：ちなみに「日本で一番売れているMINI」って何になるのですか？ 　前：第4世代の新型はまだ発売されたばかりなのでデータがありません。去年までの実績で言うと、5ドアのMINIとクロスオーバーとクラブマンがそれぞれ3割3割3割で、ほぼ拮抗という形でした。クロスオーバーの中では、特にディーゼルのモデルが人気でした。 　福：数字はまだお伝えできないのですが、新世代になった今は、5ドアのクーパーの勢いがすごいです。3ドアだと少し小さいと思われるファミリーユーザーからの反響が大きいです。 　F：5ドアかぁ……3枚ドアのほうが断然カッコいいですけどね。 　福：やはり利便性という意味で5ドアを選ばれるお客様が多いようです。 　F：5ドアのMINIは、もはや「ミニ」ではないだろう……という声も（笑）。 　AD高橋：それは言いっこナシですよ（笑）。 ●　BEVは中国で作っている 　F：MINIの生産は今でもイギリス本国ですよね。 　前：ICEに関してはそうですが、BEVは中国です。長城汽車と合弁会社を設立し、江蘇省で生産を行っています。日本で売っているMINIも、欧州で売っているMINIも、BEVに関しては中国から輸出しています。 　福：ただ、カントリーマンの場合は、ICE、BEVどちらもドイツのライプツィヒ生産です。 　F：いや、今回はいろいろ勉強になりました。ありがとうございました。 　福：最後に一つ良いですか？