サッリの解任でチェルシーは好転するか【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
指揮官の権威に傷をつけたリーグカップ決勝の出来事
11月からの失速と1~2月の大不振で“サッリ・ボール”にファンは嫌悪感。解任が現実味を帯びるサッリだが、指揮官だけの問題か。(C)Getty Images
チェルシーが苦しんでいる。プレミアリーグでは30節を終えた時点でチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏外の暫定6位。サポーターの間には就任1年目の指揮官のスタイルを拒むような動きもある。早晩ありえるサッリの解任で事態は好転するだろうか。(文:オリバー・ケイ 訳:井川洋一 2019年3月20日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― そのチャントは、スタンフォード・ブリッジのスタンドの一角で、静かに始まった。ボリュームは次第に大きくなり、気がつけばチェルシーの本拠地に詰めかけた人々のおよそ半数が加わっていた。 チャントの内容をここで詳細に明かすつもりはない。歌っている人々がむき出しにしていたのは敵意だった。チェルシーのプレースタイルをこき下ろし、激しく罵倒する。彼らが拒んでいたのは“サッリ・ボール”と呼
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