「執行部の戦略ミス」石破総理に責任を求める声 “2000万円問題”揺れる自民
「執行部の戦略ミスだった」など責任を問う声が噴出しました 自民党は党の立て直しのため、衆議院選挙の落選者と会合を行いました。 【画像】党幹部に恨み節も…落選議員と懇談会 厳しい意見続出
■落選議員との懇談会 党幹部への厳しい意見も
自民党本部で8日、いわゆる裏金問題で党から処分を受け、衆院選で落選した衛藤征士郎前衆院議員 (83)は「いわゆる裏金の問題は自由民主党としては終結しました。完了しました。“終結宣言”“完了宣言”私はすべきだと思う」と述べました。 党本部にずらっと並んだ石破総理ら党幹部。出席者を見てみると、議員バッジが付いていません。行われていたのは、落選した議員らおよそ90人との懇談会です。 石破総理 「党が国家のために、国民のために尽力できるように、みなさまの意見をお寄せください」 出席者には、安倍派5人衆の1人である高木毅元国対委員長(68)や、選挙時に現職の大臣だった牧原秀樹前法務大臣(53)の姿もありました。 開始前には笑顔で言葉を交わしていましたが2時間半に及んだ懇談会で飛び出したのは、党幹部への厳しい意見や恨み節でした。 東京11区落選 下村博文元文科大臣(70) 「衆議院選挙は執行部による決定的な戦略ミスである。執行部が、石破総裁が、政治とカネの問題についてはケジメを付けて」 下村氏は、自らも処分を受けた「政治とカネ」について、「ケジメ」という言葉を使って石破総理に責任を取るよう迫りました。中でも、語気を強めたのは2000万円問題です。 下村氏 「2000万円問題が出てから、空気が一瞬で変わった。私自身も落選につながったと思っていますし、(懇談会で)そのことへの発言はたくさんありました」
■維新が大阪全19選挙区勝利 自民関係者「改革を」
党本部が非公認候補の政党支部に2000万円を支給していたこの問題は、選挙戦の終盤で明らかになりました。 大阪では、19ある選挙区すべてで日本維新の会が勝利。自民党関係者が当時の影響の大きさを話します。 大阪の自民党関係者 「(当初)維新の勢いはそう感じられませんでした。選挙区でも4つ5つは勝てそうでしたし。ところが2000万円の問題が出てから急転しまして、自民党の改革よりも自民党事務局の改革を先にしないと」 周囲に手を振ったり、挙げたりしながら、党本部を後にした石破総理。衆院選から1カ月以上が経過した今も、落選した議員との間のしこりは残ったままのようです。