タペストリー、通期の業績見通しを引き上げ-コーチの販売好調
(ブルームバーグ): 高級ファッションブランドのコーチやケイト・スペードを展開する米タペストリーは、通期の業績ガイダンスを引き上げた。コーチの四半期売上高が予想を上回ったことや、欧州での好調な販売を理由に挙げた。
7日の同社発表によると、通期の売上高は67億5000万ドル(約1兆300億円)を超える見通し。前年比で最大2%の増加となる。8月時点の予想では、年間の伸び率はほぼ横ばいになるとしていた。
通期の利益見通しも上方修正し、希薄化後1株当たり利益は4.50-4.55ドルを見込む。同レンジは市場予想を上回る。従来見通しは4.45-4.50ドルだった。
7日の米株式市場で、タペストリーは一時5.5%高。年初来では前日終値までの時点で35%値上がりしている。
米連邦地裁は先月下旬、タペストリーによる85億ドルでの同業カプリ・ホールディングス買収計画を差し止める判決を下した。米連邦取引委員会(FTC)にこの合併に関する独自の内部審判を行う時間が与えられた。カプリはマイケル・コースの親会社。タペストリーは判決を不服として上訴したが、ウォール街では合併は実現しない可能性が高いとみられている。
コーチでは、直近の四半期も「タビー」ハンドバッグの好調な売れ行きが続いたほか、「ブルックリン」と「エンパイア」ハンドバッグの新作には「強い需要」があったと、同社は投資家向けプレゼンテーションで説明した。
原題:Tapestry Boosts Outlook on Stronger Coach Brand Sales (1)(抜粋)
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Jeannette Neumann