「イエベ」「ブルベ」を気にする前に…似合う色の見つけ方とコーデに生かすコツ
連載《カラーコミュニケーション》Vol.2
色彩のパワーを活用し、仕事や人間関係をよりスムーズにするテクニックを、カラーセラピストの志村香織が解説します。今回のテーマは自分に似合う色の見つけ方。ブームのパーソナルカラー診断よりも簡単に、2つのコツで似合う色を見つけ出す方法や、一歩進んで差し色の効かせ方や苦手意識がある色の克服方法もお伝えします。 【写真はこちら】「自分の色」判断に役立つかも…谷本ヨーコさんのイラストを全部チェック!
■パーソナルカラー診断、興味はあるけれど…
「イエベ」「ブルベ」という言葉を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。「イエローベース」「ブルーベース」の略で、これらは自分に似合う色を見つけるための「パーソナルカラー診断」の基本となる分類のこと。パーソナルカラー診断は近年とにかくブームで、特に女性の間では、自分がイエベなのかブルベなのかを把握し、ファッションやメイク、ヘアなどの色選びの指針にする人が増えています。 このイエローベース、ブルーベースという考え方は、1920年代にアメリカのロバート・ドア氏が提唱した色彩調和論に基づくものです。彼は「自然界に存在するすべての色はイエローアンダートーン(黄み寄りの色)とブルーアンダートーン(青み寄りの色)に分けられる」という2分類法と、「同じグループに属する色は調和するけれど、もう一方のグループに属する色とは調和しない」という配色調和・不調和の原理を発見しました。 現在、パーソナルカラーにはいろいろな流派がありますが、基本的には肌、血管、目、髪など、その人が遺伝的に生まれ持った色を基に、その人の個性がより美しく引き立つ色を診断していくものがほとんど。単純に肌のトーンが黄み寄りだからイエベなどと判断するのではなく、さまざまな色の布を顔の近くに当ててみたときの印象に従って総合的に診断していきます。 自分に似合う色を見つけたい人にとって、パーソナルカラー診断はとても役に立つものです。とはいえ、どこで受けたらいいのか分からないという人や、「わざわざ受けにいくほどでも……」と、なんとなく尻込みしている人も少なくないでしょう。セルフチェックする方法もいろいろなウェブサイトで紹介されていますが、自分では判断を迷ってしまうことも。 そこで今回は一般的な色彩学に基づいた、似合う色を自分で簡単に見つけるコツをご紹介します。