【シンザン記念】血統から距離延長に不安なし アーリントンロウの初重賞制覇に期待大
血統解説:アーリントンロウ
・アーリントンロウ 日本での牝祖は3代母メイクミーレインボーズ。ただ、4代母Fantastic Reviewを根幹として日本で広がりを見せているので、こちらを牝祖としてもよいだろう。 Fantastic Reviewの分岐からは春雷S勝ち馬で京阪杯3着のサカジロロイヤルが出ている。母ユメノトキメキは芝とダートの中距離でJRA3勝の実績馬。この2頭を見てもわかる通り、瞬発力を生かすタイプではなく前々で競馬をして押し切るのが得意なファミリーだ。 本馬は父がタワーオブロンドンで、芝適性とスピード性能の高さを受け継いでいる。ここまで1200、1400mを使われて今回が初のマイル戦となるが、距離に関しては馬体と血統の組み合わせを考えれば問題なくこなせるとみる。 前走の小倉2歳Sでは、前に馬を置くことができないなかでしっかり折り合いがついていた。「父タワーオブロンドン」で距離延長が不安視されるのであれば、むしろ積極的に狙ってみたい血統構成だ。
Cアナライズではアーリントンロウを推奨
今回のCアナライズではアーリントンロウを推奨する。 今年のシンザン記念はサウジアラビアRCの1~3着馬が出走予定であることからも、本馬は穴馬の一頭か、やや人気サイドくらいの当日人気に落ち着きそう。少なくとも1番人気ということはなさそうだ。それであれば、上述したように1番人気候補筆頭のアルテヴェローチェを逆転できそうな本馬を本命にしたい。 ただし抽選対象となるため、もう1頭推奨馬を挙げるとすればベゴニア賞4着のレーヴブリリアント。こちらはGⅠ4勝馬リスグラシューの近親で、素質の高さは間違いない。前走までは馬体に緩さがあり、完成度は高くなかった。それだけに、明け3歳となってどれだけ変わってくるのか注目だ。 【ライタープロフィール】 貴シンジ 競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
貴シンジ