【RIZIN】業界期待の超新星の連勝を止めたベテランの意地… 35歳・元谷友貴が18歳の爆発力を抑えることができたワケ
タイトル戦線で闘いながらも朝倉海にKOされるなど、苦い敗北もあった。勝率は悪くないのに、なかなかタイトルに手が届かない。苦労してきた経験が、若い秋元との試合で活きたということだろう。 この勝利で井上とのタイトルマッチが決定。3月30日、RIZIN初開催となる香川大会がその舞台となる。井上には2020年大晦日に一本負け。元谷にとってはリベンジマッチでもある。 「できるだけ早くアメリカに行って“作り”たい」 元谷は言う。現在、彼は堀口恭司と同じアメリカン・トップチームに所属している。このところの闘いぶりを見ると、アメリカで一段階深いMMAを身につけたようにも思える。 大晦日の試合を終え、普通なら正月休みを家族と過ごすのだが、そうも言っていられない。 「アメリカで練習するスタミナをなくさないためにも、日本でも練習しないと。家族に会うのは週末だけです。妻にも今回は『それでいいよ』と言われているので」 ベルトを巻くまでは、他に何も考えられないといったところ。その執念が、タイトルマッチでも最大の武器になるはずだ。 取材・文●橋本宗洋