【闘病】「なんで私が…」子宮頸部上皮内がん シングルマザーになってすぐの発覚
妊娠中に子宮頸がん検査の異常を指摘され、出産後の再検査で「子宮頸部上皮内癌」と診断された押川さん。「なんで私が……」という思いを抱きながらも、手術を受け、術後の定期的な検査を受けて現在は普段の生活に支障なく過ごされているそうです。 【画像】出産後、シングルマザーとなった押川さんと娘さんの写真 「出産後に検査を受けて良かった」という押川さんに、発症までの経緯や治療の経過、現在の様子をお聞きしました。 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年2月取材。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
シングルマザーとして娘のために生きると決めた矢先に病気の宣告
編集部: 押川さんの子宮頸部上皮内癌が判明した経緯を教えてください。 押川さん: 2011年6月に長女の妊娠が判明し、妊婦健診を受けたら「子宮頸がん検査の異常」を指摘されました。産後半年頃に再検査を受けるように言われたので、2012年8月に子宮頸がん検査を受けたところ「子宮頸部上皮内癌」と分かりました。 編集部: 医師からの説明を聞いた時の心境はいかがでしたか? 押川さん: 「前回の異常は妊娠によるものだろう」と思って再検査を受けたので、激しくショックを受けました。当時は夫と離婚してシングルマザーになって間もない頃で、仕事も決まったばかりの状況でした。 そして私自身も看護師で婦人科病棟の経験があるため、当時看てきた患者さんを思い出して「娘を1人にしてしまうのではないか」という不安にも襲われました。当時の気持ちはとても辛く、今でも思い出すと涙が出ます。 「これから娘と2人で生きていくと決めたのになんで私が……」という気持ちが強かったです。 編集部: 医師からは病気や治療についてどのような説明があったのでしょうか? 押川さん: 異常を指摘された際は、「妊娠の影響が考えられるため、出産後に必ず再検査を受けるように」と言われました。 そして再検査を受けて陽性の結果が出た時は「子宮頸がんの可能性があるので、詳細な検査や手術ができる病院への転院をおすすめします」と言われました。総合病院に転院して改めて精密検査である組織診を行ったところ、「子宮頸部上皮内癌」と診断が確定しました。 編集部: 手術から現在までの経過はいかがですか? 押川さん: 2012年10月からは仕事に復帰する予定だったので、9月中に手術を終えたいと相談しました。手術室の空いていた9月末頃に入院し、子宮頸部円錐切除術という手術を受けました。 術後は3か月~1年の間隔を空けて受診し、年に1回は子宮頸がんの細胞診検査を受けました。そして、5年間検査の「陰性」が続き、現在は2年に1回の頻度で受けています。今も不正出血が出ることはありますが、受診しても異常なしで経過しています。 編集部: 発症後にご自身の生活で変化した点はありますか? 押川さん: 以前よりも体調の変化に敏感になりました。