お金が貯まらないのは本当に収入が少ないから? お金をためるために押さえるべき3つのポイントとは?
お金がたまらない人の多くは「収入が少ないからたまらない」と言います。 しかし、高収入なら必ず貯金できるかというと、そうとは限りません。稼いだ分を浪費してしまう人も少なくないからです。貯金する習慣とお金を増やす方法が身についていなければ、お金をためることはできません。 そして、いつまでにいくらためるか、結婚、子育て、住宅購入、老後資金、自分の夢の実現など、将来のイベントに備えて、お金のシミュレーションをすることが大切です。 自分のライフプランに必要なお金の全体像が見えてきたら、その目的に向かって、計画的に貯蓄を行っていくことです。そのためにも、お金をためるための3つのポイントを押さえていきましょう。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
先取り貯蓄は手取り収入の20%を目指す
お金をためるポイントの1つ目は、毎月の給与から「先取り」で貯蓄することです。ある研究では、人は収入が増えると、その分だけお金を使ってしまう習性があると分かっています(パーキンソンの法則)。 お金が残った場合に貯蓄に回すのではなく、常に収入を得たら先取りで貯蓄し、かつ貯蓄割合は手取りの20%を目指すようにしましょう(貯蓄のゴールデンルール)。例えば、毎月の手取り額が30万円であれば、6万円を先取り貯蓄できると理想的です。
<図表1> 筆者作成 ちなみに、金融中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、年間手取り収入からの貯蓄割合の平均は、2人世帯以上で11%、単身世帯で13%となっています。自分の貯蓄割合の目標は、これらの平均的な貯蓄割合を踏まえて考えるとよいでしょう。
貯蓄額の半分は積立投資に回して資産形成をしよう
2つ目のポイントは、毎月の貯蓄額の半分を積立投資に回し、地道に資産形成を行うことです。 例えば、毎月2万円を投資信託での積立投資に回すことで、65歳や70歳になるころには、老後資金として2000万円を確保できる可能性はあります。もちろん投資期間や年利によっても左右されますが、銀行の定期預金の金利だけでお金を増やすことは難しいでしょう。 仮に投資信託で毎月2万円ずつ積み立てを行い、年利5%で運用できた場合は、下図のように35年で2272万円(元本840万円+利息1432万円)がたまる試算となります。