新型日産フェアレディZ NISMOの走りは何が違う!? “プラス400万円”の意味を最速試乗で考えた!!!
日産の新型「フェアレディZ」に、追加設定された高性能バージョン「NISMO」に試乗した! 大谷達也が印象を綴る。 【写真を見る】新型フェアレディZ NISMOの実車を徹底チェック!!!(57枚) 専用装備の数々がスゴい!!!
NISMOの立ち位置
新型フェアレディZ NISMOのインプレッションを伝える前に、少しだけ日産車の価格について、簡単な比較をしたい。 GT-Rの最廉価モデルはGT-R Premium edition(6速DCT)の1484万100円で、最高価格はGT-R NISMO Special edition(6速DCT)の2915万円。その比率は1.96倍である。 いっぽう、フェアレディZの最廉価モデルはベーシックグレード(6MT)の539万8800円で、最高価格はフェアレディZ NISMO(9AT)の920万400円。その比率は1.70倍である。 ギヤボックスが揃っていなかったり、モデルの位置づけが異なっていたりと、ツッコミどころ満載の比較だけれど、GT-RもフェアレディZも、ベースグレードとNISMOで価格に2倍近い開きがあるのはわかる。その意味でシリーズ内におけるNISMOグレードのポジションは、GT-RとフェアレディZで似ているといって間違いではなかろう。 ただし、決定的に異なっているのが、その絶対的な価格だ。GT-R NISMO Special editionの値段は、フェアレディZ NISMOのおよそ3倍。だからスペックとかパフォーマンスとかクオリティに大きな差があるのは当然のこと。日産の商品企画部所属でブランドアンバサダーの田村宏志は、GT-R NISMOとZ NISMOの違いについて、オフィシャルサイトで以下の通り述べている。 「GT-R NISMOと比較すると、GT-Rは多少ラフな操作をしてもしっかりクルマがフォローしてくれる。対するフェアレディZ NISMOは、ドライバーのラフな操作にきっちり反動が戻ってくる」 この、“ラフな操作”をクルマがカバーしてくれるのか、くれないのかが、およそ2000万円にもなるGT-RとフェアレディZの価格差を反映しているのかもしれない。