【箱根駅伝】大東文化大の"選手を変えた言葉"とは 100回記念&創立100周年の節目にシード奪取へ
2024年1月2、3日に第100回目を迎える箱根駅伝。記念大会と節目が重なったのは大東文化大学です。 【画像】大東文化大 エントリー選手一覧 大学は、今年度が創立100周年。4年生の主将・松村晴生選手は、「運命的なものを感じている」と話します。この記念すべき大会で、どうしても成し遂げたいのが9年ぶりのシード権獲得。この1年、ある言葉で着実にチームの力を積み重ねてきました。
■強豪校復活へ 選手を変えた言葉
大東文化大学は、出場51回で4度の総合優勝。5区山登り、6区山下りで数々の名ランナーを輩出し、"山の大東"と呼ばれた駅伝強豪校です。しかし、近年はシード権から遠ざかり、第96回大会から3大会連続で本選出場を逃していました。 そんなチームを奮い立たせたのは、2022年4月に就任した真名子圭監督です。就任からわずか半年後の第99回箱根駅伝予選会を勝ち抜き、本選へ返り咲きました。 シード権を目指した第99回大会は、総合16位。レース後に真名子監督は、「必ず来年ここに戻ってきて、シード権を獲得します」とOBや応援してくれたファン、選手の前で宣言してみせました。 選手のさらなる成長を求めて、"選手の意識"を改革します。それは普段の練習メニューが書かれたホワイトボードにありました。
―走りの本質で勝負し、"1"へのこだわりを― 長い歴史で先輩が築いた輝かしい成績。自身もOBとして、10区区間賞の経験を持つ真名子監督は、「1位を目指すという気持ちは、必ずなければいけないと思いますが、"1"はそれだけではない。1分1秒、1位にだけに限らず、1つでも上の順位を目指す。シード校10校あるうちに1つに入るとか、この1年を大事にするとか、そういった"1"のこだわりを大事にしている」と説明します。 この言葉が選手を変えました。4年生のエース久保田徹選手は、今季5000m、ハーフマラソンで自己ベストを更新。3年生の西川千青選手は、7月に1万mの大東文化大学記録を更新しました。久保田選手は「(練習は)1分でも多く走って、設定タイムも1秒を大切にしている」と高い意識を口にします。