〈脳を若返らせる5つの生活習慣〉成功したことや幸せだったことをくり返し回想…一生ボケないためには「スマホから離れ」「最低6時間睡眠」
(5)回想時間で脳の疲労を回復させよう
スマホやパソコン、テレビが常に身近にあると、ついインプットばかりしてしまい、脳が疲れてしまいます。体が疲れたら休息を取るのと同じように、脳も疲れを取ることが大事です。できれば1日の中でスマホやパソコン、テレビからあえて離れる時間をつくりましょう。 目を閉じて無心になり、心を自分に集中させる瞑想ができればいいですが、瞑想は誰でもできるものではありません。スマホやパソコン、テレビから離れて、ひたすらボーッとするだけでもかなり脳の疲れを取ることができます。 私は毎朝、仕事前にお気に入りのカフェで落ち着ける時間を20~30分ほど持つようにしています。携帯電話や手帳には手を伸ばさず、お店の壁や天井を眺めながらボーッとしているだけの時間です。こういう時間をきちんと取れた日は、仕事に向かう意識や集中力がとても高まります。脳が元気になりパフォーマンスが上がったのでしょう。 脳の疲れを取る時間に、成功したことや幸せだったこと、楽しかったことをくり返し回想してみることもおすすめします。 そうして疑似体験をすると、幸福感をもたらすセロトニン、ワクワク感や達成感を覚えるドーパミンといったホルモンが分泌され、脳を気持ち良くすることができるからです。回想法は認知症の改善や予防によいという報告も複数あります。 写真/shutterstock
---------- 霜田里絵(しもだ さとえ) 順天堂大学医学部を卒業後、同大学病院の脳神経内科医局を経て、都内の病院勤務。2005年から、銀座内科・神経内科クリニック院長を務めるとともに、2011年には医療法人社団ブレイン・ヘルスを設立し、理事長に就任。パーキンソン病、認知症、脳血管障害、頭痛、めまい、しびれなどが専門。日本神経学会専門医、アメリカ抗加齢医学会認定専門医。著書に『一流の画家はなぜ長寿なのか』(サンマーク出版)、『絶対ボケない頭をつくる!』(学研パブリッシング)、『100歳まで絶対ボケない「不老脳」をつくる!』(マキノ出版)、『脳の専門医が教える40代から上り調子になる人の77の習慣』(文藝春秋)などがある。 ----------
霜田里絵