〈脳を若返らせる5つの生活習慣〉成功したことや幸せだったことをくり返し回想…一生ボケないためには「スマホから離れ」「最低6時間睡眠」
(2)1日8000歩のウォーキングをしよう
今日からでも始められるトレーニングが「ウォーキング」です。毎日でなくて構いません。週に3、4回、「1日8000歩以上」を目標として歩いてみましょう。歩いているうちに少しずつ汗ばむくらいの速さで、だらだら歩きではなく、少し速めを意識してください。 歩くときは左右の腕を振りながら、かかとから着地してリズムよく歩きます。腕は大げさなくらい振ると歩幅が自然と広がり、速度が上がります。前方よりも、やや後方に腕を振るイメージで歩くと姿勢よく歩けます。 ウォーキングのような有酸素運動をすると、幸福感、情緒、心の安定などに関わる神経伝達物質「セロトニン」の分泌量が増えることがわかっています。リズミカルな動きもセロトニンの分泌を促しますから、歩くのが楽しくなります。 飽きずに続けるために、歩数計やスマートフォン、スマートウォッチを使って歩数を記録しましょう。毎日の歩数をアプリに記録するか、ノートに書き写して残しておきます。記録をつけていると「今日はこれだけ歩いた」という達成感や満足感が生まれるからです。達成感や満足感は脳に報酬物質を与え、快楽を感じさせてくれます。記録をつけているほうが続けやすくなります。 天候不良の日や真夏日のような酷暑の日にまで無理をして歩くことはありません。テレビの前で15分以上、大きな足踏みをしましょう。都市部にお住まいの方なら暑い日などは地下街やデパートの中を空いている時間帯に歩くのもいいでしょう。 歩くことが習慣化したら、いかに楽しく、脳を刺激するかを考えてみましょう。毎回同じ道を歩いているのだとしたら、ちょっとルートを変えてみてもいいでしょう。同じ道ばかり歩いていると注意力を働かせる必要がなくなりへの刺激も少なくなってしまいます。いつものルートを逆回りしてみるだけで、脳には普段と異なるさまざまな刺激が入ってきます。ぜひ試してみてください。 歩く速度も変えてみましょう。普段の速さを基準として「ゆっくり」と「速く」を含めた3パターンの速さをつくってみてください。ウォーキングマシンを使った実験では、歩く速さを時速3㎞、5㎞、それ以上と変化させると、脳の中で働く部分が変わるという報告があります。 歩く速度は、腕を振る速さでコントロールできます。普段のウォーキングの中で「普段の速さ」「速く」を多めにして、「ゆっくり」は少なめで歩いてみてください。筋力や心肺機能を高めることができます。 ウォーキング中の「定点観測」も脳に刺激を与える効果があります。歩数を記録するアプリもあるおかげで、今は多くの方がスマートフォンを携帯してウォーキングをしていると思います。四季の変化で木々の葉の色や日差しの角度はまったく違います。 雲の形も刻一刻と変わっていくでしょう。気になる風景、いつもと違う風景を見つけたらカメラを向けてみてください。変化に敏感になる感性も脳に刺激を与えてくれますし、ウォーキングがますます楽しいものになります。