浜松・神田町に昭和レトロの喫茶店 誰もが活躍できる雇用創出目指す
喫茶店「coffee one」(TEL 053-424-7798)が12月3日、浜松市中央区神田町にオープンした。(浜松経済新聞) 【写真】日活映画のポスターを飾るなど昭和を感じるノスタルジックな店内 運送会社「セカンドアドバンス」(中央区入野町)が運営する同店。社長の高倉祥吾さんがコーヒー好きで「喫茶店を開きたい」という思いを実現した。高倉さんは「定年退職後の就労に制限がある」と感じており、スタッフが充実したセカンドキャリアを築ける場を目指したという。「65歳から75歳の10年間が人生で最も思い出深い時間になるように」との思いを込めた。 開店に向け、60歳以上を条件に店長を募集したところ、飲食業未経験ながら「いつか自分の店を持ちたい」という夢を持つ知人の父・濱口直樹さんと出会い、店長に就任。高倉さんの理念が濱口さんの夢を後押しする形となった。 コンセプトは、濱口さんが生まれ育った時代でもある「昭和レトロ」に決めた。店内では駄菓子を販売し、日活映画のポスターや昭和の雑貨を飾る。「若い世代には新しく、年配者には懐かしい空間に映る」と高倉さん。席数はテーブル席=12席。レンタルスペースを併設し、ワークショップやポップアップショップを開催できる。小さな子ども連れも気軽に来店できるよう、予約がない時間帯はキッズスペースとして無料開放する。 コーヒーは、ウガンダ産の豆を使いハンドドリップで一杯ずついれる。酸味と苦味のバランスが良い「ブレンド」(400円)、「カフェラテ」(500円)、「カフェモカ」(550円)などをそろえる。ホットドリンクを注文すると、50種類から好きなカップを選べるのも特徴。高倉さんが趣味で集めたアンティークや地元作家の作品、ティファニーなどのブランドのカップが並ぶ。「カップが違うだけで、口触りや香りなど飲み物の味も変わる」という。 スイーツは濱口さんが手作りする「チョコ台湾カステラ」(350円)や「バスク風チーズケーキ」(400円)をはじめ、「プリン」(500円)や「りんごあめ」(600円)もそろえる。「ゆで卵」(100円)は、ヒマラヤ岩塩や石川県奥能登の塩など6種類の塩で食べ比べできる。 高倉さんは「今後は定年退職者だけでなく、障がい者やシングルマザーなど、就労のハードルが高い方が活躍できる店を、コンセプトを変えながら展開していきたい。動く時計を置いていない店内で、時間を忘れてゆっくり過ごしてほしい」と話す。 営業時間は9時~15時。月曜定休。
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