ふたりのスピードスターなど、日本代表には「明確な武器を伸ばした選手」が揃っている
「スピードにはびっくりしましたが…」
スピードという強みを生かせるように努力した(左から)前田と伊東のように、武器を重点的に伸ばした選手が現在の日本代表には揃っている。(C)Getty Images
開花前のふたりのスピードスターの印象は、見事に被っていたようだ。 甲府の森淳スカウトが、初めて伊東純也を見たのは大学3年時だった。 「スピードにはびっくりしましたが、ドリブルをするとボールと一緒にゴールラインを超えて行ってしまう状況が何度もあった」そうである。しかし森スカウトの信条は「総体的に上手い選手より、なにかひとつでも凄いものを持っている選手」の一本釣りだ。「これでボールと身体をしっかりコントロールできるようになれば」と獲得に乗り出すのだった。 現アルビレックス新潟シンガポール監督の吉永一明は、かつて山梨学院高で前田大然を指導した。「誰もがあのスピードは凄いと目を見張ったが、最初はボールが足につかず、どこへ行ってしまうかわからない状態だった」という。 それでも吉永は前田に「高校を卒業したらプロへ進むんだ」と言い続けた。清水のヘッドコーチを務めた時に岡
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