優れた取り組みの旅行先に金沢を選出 米大手雑誌が東アジアで唯一
●被災職人の支援や工房見学を評価 富裕層向けの米国大手旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」の特集記事で、優れた取り組みを続ける旅行先として金沢市が選ばれた。職人の工房を見学できるプログラムや能登半島地震で被災した職人支援の取り組みが評価され、東アジアでは唯一だった。金沢は10月に別の米大手誌に紹介されており、市は今回の選出もアピールしながら、さらなる観光振興に取り組む。 市によると「コンデナスト・トラベラー」は、旅行やホテル、レストランなどの最新情報を掲載し、読者は高所得者層を中心に約320万人いるという。 特集記事は「ブライト・アイデア・イン・トラベル」のタイトルで、今月7日にホームページに掲載された。金沢について、普段は公開していない加賀友禅作家の工房巡りなどを組み込んだ市観光協会のツアー「金沢一期一会」や、被災事業者の店舗開業に最大50万円を支援する市の制度を紹介した。 東京・銀座の市アンテナ店「KOGEI Art Gallery 銀座の金沢」や、工芸品をインターネット上で発信する市デジタル工芸展(北國新聞社特別協力)で被災した職人の作品を紹介する取り組みも掲載された。 記事では金沢のほか、グリーンランドやナミビア・ナミブランド自然保護区など11地域が紹介された。 金沢は10月にも、米大手誌「ナショナルジオグラフィック」が発表した「2025年に旅行するべき世界の25カ所」に東アジアで唯一選ばれている。市観光政策課によると、同誌が交流サイト(SNS)などで市の弓道体験プログラムを紹介したところ、国外からの問い合わせが急増した。 同課の担当者は「観光客を受け入れる体制づくりを強化し、金沢の良さを理解してもらえるよう努めたい」と話した。