首都圏「住み続けたい街ランキング2024年」発表! 3位「北参道」、2位「馬車道」、1位は?
街並みの美しさ、発展性、商店街……「住み続けたい」理由は?
上位の街が「住み続けたい」とされる理由を細かく見ていこう。 まず、1位の「みなとみらい」。住民が特に評価しているのは、「今後、街が発展しそう」「散歩・ジョギングしやすい」「街の住民がその街のことを好きそう」の項目。海沿いに計画的に整備された環境の良さ、生活インフラの充実ぶりに加え、次々と注目スポットが誕生する発展性への期待も高く、将来にわたって住み続けたいという住民の意向がうかがえる。
みなとみらいに近接する2位の「馬車道」は、「雰囲気やセンスのいい飲食店や個人商店がある」「コストパフォーマンスがよい飲食店や個人商店がある」の項目で1位に。これらの魅力に加え、横浜の歴史を感じられる街並みへの好感度も高い。商店振興会主導で歴史的景観を残そうという動きがあり、地域全体にシビックプライドが醸成されていることも、ずっと根を下ろしたくなる大きな理由になっているのだろう。 4位「浜町」、6位「三越前」は日本橋や人形町に近く、明治座や三越本店があることから「歴史」や「伝統文化」などのキーワードで語られることが多いエリア。地域には昔ながらのお祭りや行事も多い。一方で、2010年の「コレド室町1」のオープン以降、大規模な開発で注目を集め続け、さらに新築マンションを中心に住宅がここ15年余りで多く供給されてきたことから、若い世帯も流入してきており、“新旧の魅力が融合したエリア”というイメージが浸透した。現在も日本橋三越本店向かいの日本橋室町一丁目地区などで大規模な再開発計画があり、2030年まで段階的に新しい住宅やオフィス、水辺のオープンスペースなどが整備されていく予定。伝統的な地域のお祭り、観劇など文化的で多様な余暇時間を過ごせる環境が街への愛着を生むと同時に、大規模開発により今後も街が発展しそうな住民の期待感が大きいものと考えられる。
10位の「戸越公園」は、江戸時代の大名屋敷の跡地を整備した戸越公園と、東京で最長の商店街といわれる戸越銀座商店街がある街。ちなみに、20位に「戸越」、33位に「戸越銀座」がランクインしていて、一帯の住環境の満足度の高さがうかがえる。 今回の調査でも「魅力的な商店街がある」の項目の評価が高かったように、総店舗数約400という都内有数の規模を誇る「戸越銀座商店街」の存在は大きい。生活の利便性やコストパフォーマンスの良さだけでなく、商店街連合会が旗振り役となって街の防災力を高める取り組みを行ったり、若い人の特色あるお店も増えていたり、商店街を軸に街が盛り上がっている点も魅力だ。加えて、自然豊かな公園があり、鉄道は3つの路線が使えるなど、一度住むと他のところへ引っ越す理由もなさそうな環境。実際、二世代、三世代にわたって戸越に住み続ける人も多い。