恋人に尽くす「ゴールデンレトリバー・ボーイフレンド」
個性の喪失
それはわかった。ただ、パートナーを犬に喩えるのは、相手に絶対服従を要求するようで不健全ではないのだろうか?見方によっては、これも「有害な女らしさ」のひとつなのではないか?恋愛セラピストのサラ・ヴァン・ペルトによれば、このタイプのパートナーは、自信がなく感情的に依存しがちな男性によく見られるという。ベルギーの日刊紙『メトロ・タイム』で、彼女はこうコメントしている。「こうした性格特徴には、見捨てられる恐怖や自分は相手にふさわしくないのではないかという恐れが隠れています。したがって、こうした男性が恋愛で自分を見失うリスクはかなり高いです。彼らは相手の幸福や要望、欲求だけに注意を集中します。ですが恋愛とはそれ以上のものです。これではカップルの片方の個性が失われてしまいます」 さらに悪いことに、カップル間のこうした従属関係が有害な状況に転じることもあるとセラピストは強調する。実際に、こうした「思いやりのある素晴らしい男性」については不満が言い難くなるし、不満を漏らせば、周囲から恩知らずな女だと思われる可能性もある。しかし、こうした気遣いも度が過ぎると、鬱陶しい、さらには息苦しいものではないだろうか?この言葉が話題になって以来、多くのネットユーザーが自分を犬に擬えて、この新たな現象を皮肉るコメントを投稿している。なかには「僕はバセットハウンド。地面にとても近いから人の靴を舐めてばかりで、もううんざり。僕はガールフレンドにすっかり夢中。いつも気にしてもらいたい。そうじゃないと大声で吠えてやる」という投稿もある。
text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)