香港認可の個人向け暗号資産取引所OSL、コインベスト買収で日本市場へ参入へ
香港のOSLがコインベスト買収
香港認可の暗号資産(仮想通貨)取引所OSLを子会社にもつ同地区上場企業のOSLグループ(OSL Group)が、国内暗号資産取引所コインベスト(CoinBest)を買収したことを11月4日発表した。 発表によるとOSLグループは、同社の完全子会社OSLインベストメント(ジャパン):OSL Investment(Japan)を通じて、コインベストの株式81.38%を購入する契約を締結したとのこと。 この買収は、OSLグループが日本市場へ参入するための戦略的ステップであり、グローバル化ロードマップにおける重要なマイルストーンであるとのことだ。 なお記事執筆時点(2024.11.5 12:00)でコインベスト側からの正式発表はない状況だ。 OSLは今年8月3日、香港証券先物委員会(SFC)より同地区における個人投資家向け暗号資産取引所の運営ライセンスを取得している。 コインベストは2017年8月に会社設立されており、その後2020年9月に暗号資産交換業者として登録が完了した企業。 ちなみに今年6月にコインベストは、関東財務局からの行政処分によりIEO業務について業務停止命令が下されていた。 またコインベストは昨年3月、同社のIEO事業の第一弾として、分散型台帳技術を用いたデジタルライツマネジメントシステムの構築事業などを手掛けるDART’s(ダーツ)株式会社が発行するDARトークン(デジタルアセットライトトークン)のIEO実施に向けた契約を締結していた。 なおダーツ社は2023年11月にコインベストにてIEO実施を進めていたというが、「関東財務局によるCoinBest社の業務監査が見通せない不測の事態を受けた」として今年1月に海外暗号資産取引所でのIEOを先行して実施していた。 この際に上場したDARトークンの上場先はP2B Crypto Exchangeだったが、今年8月に同トークンの上場は廃止となっている。なおP2B以外にも今年4月にToobit、5月にDeepcoinにてDARトークンは上場している。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)