「作戦の変更が功を奏した」とポール獲得の52号車寺本。SSTクラス上位3チームが見据える決勝/鈴鹿8耐
7月19日、三重県の鈴鹿サーキットで『2024 FIM世界耐久選手権(EWC)”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会』が開催され、予選1回目・2回目が実施された。ダンロップタイヤのワンメイクで争われるSSTクラスは、全チームの決勝グリッドが確定した。そんなSSTクラスにおけるトップ3のチームが予選を振り返るとともに、決勝への展望を語った。 【写真】SSTクラスのポールポジションを獲得したTERAMOTO@J-TRIP Racing(寺本幸司/村瀬健琉/石塚健)/2024鈴鹿8耐 TERAMOTO@J-TRIP Racing(SSTクラス:ポールポジション、総合:17番手) ■寺本幸司 「今年からFIMのSSTクラスが鈴鹿サーキットも同様の開催となり、この記念すべき大会でポールポジションを獲得出来たことは非常に光栄です。我々も決勝に向けて組み立てていたなかで、ポールポジションを獲得できたので、準備してきたことも間違っていないと思っています」 「予選(1回目)は僕が最初に出ましたが、タイムが少しふたりよりも遅れを取っていたので、彼らにタイヤを回すために予選2回目は走りませんでした。途中で作戦を変更したことが、功を奏して石塚選手と村瀬選手がしっかりとタイムを出し、ポールポジションをゲットすることができたということは本当に決勝に向けて自信に繋がりました」 ■石塚健 「SSTクラスは本当に激戦でハイレベルなので、まずはポールポジションを獲れたことは嬉しいです。予選2回目では周りのタイムもすごく拮抗していて、僕のタイム次第というところだったので、最後は気合でタイムを出すしかありませんでした。それでもチームのみんなに恩返しするという意味でも達成出来たので良かったです」 ■村瀬健琉 「まずはSSTトップを狙うことでチームの士気が上がると思い、自己ベストを狙いに行きました。結局自己ベストに届かなくて、バトンタッチするような感じになってしまいましたが、最後は石塚選手が決めてくれてよかったと思っています。決勝はチームワークも大事になってくるので、明日ギリギリまでタイヤ交換の練習など万全の体制にして、いい結果で終われるように頑張ります」 Team Étoile(SSTクラス:2番手、総合:19番手) ■大久保光 「SSTクラス2番手だったことはとても悔しいです。僕自身ももう少しタイムを出せると思っていましたが、少しミスがあってしっかりまとめることが出来なかったので辛いです。けれど、これもレースですし、何より予選で大きな転倒なく終えられたことは良かったと思います」 「予選は2番手ですが、決勝はやはりアベレージが大事なので、そういう面で僕たちはアベレージは他のチームよりも圧倒的に速いという自信があります。そこを上手く生かしたレースが出来れば、クラス優勝や総合でトップ10に入れると思っています」 ■亀井雄大 「個人としてはどのサーキットも予選だけはプッシュしていますが、鈴鹿8耐の予選は岩戸(亮介)選手の2分07秒913からコンマ2秒負けた(亀井:2分08秒189)のが悔しいです。事前テストからトラブルがあり、Qタイヤ(予選用タイヤ)のテストをほぼしておらず、レースウイークで1回だけ使いました。そのなかで、トップタイムからコンマ2秒差で収まったのは良かったです」 「ポールポジションを獲るのが一番良いですが、予選のセッティングも合わせきれていないなかで、SSTクラス2番手を獲れて、決勝への準備はできているので悲観はしていません。小さなトラブルはありましたが、あとは集中して決勝まで油断せずに明日も頑張りたいです。ライダーが転倒せずにである程度のペース維持できれば、優勝争いには絡めると思います」 Taira Promote Racing(SSTクラス:3番手、総合:21番手) ■阿部恵斗 「朝のフリー走行で2分07秒8あたりを出すことが出来ました。予選用タイヤは1周しか保たないこともあり、1回目は赤旗のタイミングによって2本目のタイムとなりました。予選2回目は少しセッティングを大きく変更しましたが、結果的に悪い方向に行ってしまいました。原因はわかっていますが、予選2回目でチームメイト同様に僕もタイムを出せる予定だっただけに申し訳ないです」 「決勝は僕自身も初めての鈴鹿8耐で、ウイークを含めて完璧にロングランができていたわけではないので、まだ未知の領域です。相当辛くはなりそうですが、チーム一丸となって頑張っていきたいなと思っています」 [オートスポーツweb 2024年07月20日]