ひた迫る“原付2025年問題” 「既に新車が入荷しにくい状況」と販売店 中古車も品薄・割高に
原動機付自転車(以下、原付)の「2025年問題」をご存じだろうか。“日常の足”として多くの人が利用している原付。しかし、総排気量50cc以下の原付一種は、25年11月から始まる新たな排ガス規制の適用対象となり、今後は技術や費用の面から新たな生産・販売が困難になる。そのため、メーカーが生産から撤退すると予想されている。 【関連】信号待ち回避の「バイク手押しで歩道進入」はアリ? 弁護士「法的にはOK」 警察は…? 神戸市中央区で原付を販売する山崎商会(「崎」はたつさき)の代表・山崎智史さんは「既にメーカーからの新車が入荷しにくい。中古車も現段階で品薄になっていたり、割高になったりしている状況」だと話す。 原付1種の生産が終了すると、125ccクラスの原付二種のパワーを抑えて一定の基準を満たした「新基準原付」が誕生するとされる。新基準原付も、ルールは“二段階右折”や“2人乗り禁止”など原付一種と同じ。「いっそ125ccクラスの原付二種に乗れば、二段階右折などの制約がない。『もう、それだったら免許を取ろうかな』と考える人も増えると思います。そういったとこ(時流を読んだ仕入れ・販売)に注力していきたい」と山崎さん。 同社は1947年に山崎さんの祖父が自転車店として創業し、山崎さんで4代目となる。「以前は“町のバイク屋さん”として大型車両なども扱っていましたが、時代の流れもあり、皆さんの日常の足である原付に絞りました」と話す。神戸は坂道が多い街のため、電動自転車を買ったが少し頼りないと感じ、原付に乗り換える人も多くいるのだそう。 山崎さん自身もバイクにまたがる。16歳で免許を取得し初めてバイクに乗った当時のことを、「極端かもしれないですけど羽が生えたようだった」と表現する。一気に行動範囲が広がり、自由を手に入れたような感覚があったという。 二輪自動車整備士の国家資格をもち、バイク専門のロードサービス「バイクレスキューKOBE」の活動にも取り組む山崎さん。普段の点検整備のほか、レッカー業務にも力を入れる。最も多いのはバッテリーが上がってしまったという相談だそうで、「バイクを長持ちさせるためにも雨ざらしは避けてほしい」と呼び掛けていた。 ※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より
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