『光る君へ』倫子がついに…道長とまひろの関係に言及 黒木華「今なんだ?」
■道長とまひろの関係性への複雑すぎる思い 道長にほかの女性の影を感じながらも、最後まで道長を支え続けた倫子。黒木は「多分倫子さんなりのプライドがあったのかなと思うんです」と切り出すと「正直そこまで道長とまひろが深い関係だとは感じていなかったと思うんです。だからこそ動揺するし傷ついたとは思うのですが、やっぱり嫡妻としてのメンツもあるし、道長の顔に泥を塗るようなことができないという思いだったのかなと」と倫子の芯の強さをどう表現するか、注力したという。 しかし現実は、道長だけではなく、娘である彰子もまひろに惹かれていく。「すごく寂しかったと思いますよ」と苦笑いを浮かべると「でも自分ではできないことをまひろがしてくれているというのも事実。だから余計に切ないですよね」と倫子の苦しい胸の内を慮る。 倫子の状況を「しょうがない」と語った黒木。しかもまひろは、以前倫子が「面白い子が来たな」と興味を持っていた女性だけに、余計複雑な思いが胸に去来する。 「最初にサロンに来たときは、その場の居方も分からず、かわいい子だな、面倒をみてあげなければと思っていたんですよね。でも他の子とは違い才能にあふれていて、とても面白い子。彰子の面倒を見てもらうようになってからも、頼りがいがある。聡明であり、自分にないものをたくさん持っている。でも確実に倫子よりも身分が低い。そこもいろいろ考えてしまいますよね」。
「なんだかんだで倫子は人生を全うしている」
まひろと道長のソウルメイト的な関係性に最後まで入ることができなかったという見方もできる倫子。一方で「なんだかんだで倫子は人生を全うしている」と倫子の人生は悲劇ではないという黒木。 「『好きだ』と言っていた道長さんを手に入れ、権力者にし、子供もたくさんつくり、妻としての役割を果たした。自分の孫が帝にもなりました。客観的に見て成功者ですよね。ただ一番愛してほしかった人、手に入れたいものは叶わなかった。そこをどう捉えるかだと思います」。 道長役の柄本とは、映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』でも共演し、その時も柄本が演じた俊夫は、違う女性に心惹かれていく。 「佑さんはすごくやりやすいといいますか…。お芝居がお上手なのはもちろんですが、空気を作るのがうまい。『先生、私の隣に座っていただけませんか?』のときは情けない感じの役でしたが、道長はどこか怖いところもあり、お父さんの血を引いているなと思わせるところもありました。一方で、まひろといるときに童心のような表情を見せたり。とても面白かったです」。 そんな柄本との印象に残っているシーンについて黒木は「彰子に子供ができたと報告しに来てくださったときですかね。夫婦が成し遂げた一つのゴールでもあるので。道長と一瞬でも心が通じ合ったと思えるシーンは、どれも印象的ですね」としみじみ語っていた。