父の遺産を整理していたら「お世話になったから」とデイサービスの担当者に全財産「3000万円」を譲るという遺言書が! 家族の相続分はゼロ円になりますか? 遺言書を隠した場合の“ペナルティ”も解説
デイサービスの担当者に財産を渡したくない場合は、デイサービスの責任者や弁護士に相談を
遺言書が正式なものである限り、その効力は法定相続よりも優先されます。しかし「業務で来ていただけの他人に遺産のほとんどを譲る」ことに納得できない人も多いはずです。 介護サービスは有料サービスであり、職員は業務上正当な報酬を得ているにもかかわらず、それ以外に遺産を得ることは「倫理的に問題がない」とは言い切れません。利用していたデイサービスが、利用者から利用料以外の対価を受けることを禁止していないかを確認してみましょう。 また故人がデイサービスを利用していた背景が「認知症」によるものなど、判断力が低下した状態で遺言書を作成していたことが分かれば、遺言書の無効を訴えることも可能となります。 遺言書があるため、必ずしも遺族の主張が通るとは限りませんが、あまりにも不当な遺言書だと感じた場合は、遺言書を廃棄するのではなく、相続に強い弁護士に相談してみるのもよいかもしれません。 出典 国税庁 No.4132 相続人の範囲と法定相続分 e-Gov法令検索 民法 e-Gov法令検索 刑法 執筆者:渡辺あい ファイナンシャルプランナー2級
ファイナンシャルフィールド編集部