BMW「当面の間」はエンジン車の販売継続 新型EVと同じ外観で生産か
すべてのドライブトレインを単一ラインで生産
BMWは2025年に「ノイエ・クラッセ」プラットフォームをベースとするEVの「3シリーズ」を投入する。一方で、同じ外観を持つ内燃エンジン車とハイブリッド車も、現行プラットフォームの改良版をベースに開発・生産する見込みだ。 【写真】これが次世代「3シリーズ」の姿か?【BMWビジョン・ノイエ・クラッセを写真で見る】 (22枚) BMWの製品責任者であるベルント・ケルバー氏によると、同社は次世代EV用のノイエ・クラッセ・プラットフォームに加えて、内燃エンジン車(FF、FR)用のプラットフォームを引き続き使用していくという。 BMW傘下のミニも同様で、EVとガソリン車の「クーパー」は同じ外観でありながら、一方はEV専用プラットフォームで中国生産、もう一方はエンジン車用の従来型プラットフォームで英国生産となっている。 デザインは同じでも、中身の構造はまったく異なるものだ。 BMWはこの戦略により、EVの普及をめぐる世界的な市場環境の変動に適応できるという。ケルバー氏は取材に対し、次のように語っている。 「規制やお客様のニーズに左右されるため、開発が非常に不安定になることは明らかでした。当面の間、BMWは技術的に柔軟性を持たせたアプローチをとり、そのためにすべてのドライブトレインを1つの生産ラインで生産する計画です」 「市場がある方向にシフトしても、工場を閉鎖したりシフトを減らしたりする必要はありません。別のドライブトレインにシフトするだけです」 また、BMWの販売責任者であるヨッヘン・ゴラー氏は「2年前、EVに関する予測は楽観的すぎたが、今は悲観的すぎる」と述べ、今後の焦点は依然として「EVによる成長」であるとした。「航続距離が長く、充電時間が短いモデルが増えることで、購入の障壁は一部取り除かれると思います」
マーク・ティショー(執筆) 林汰久也(翻訳)