「年金振込通知書」の見方を教えて!「厚生年金・国民年金」から天引きされる4つのお金
6月になると、年金受給をしている人へ「年金振込通知書」が届きます。 年金振込通知書は、ご自身が受け取れる年金額や天引き額、手取り額などが記載されているため、必ず確認したい通知書です。 【写真3枚】年金額や天引き額は「年金振込通知書」でチェック!2024年度増額改定の年金額(例)も確認する 本記事では、年金振込通知書の見方について詳しく紹介していきます。 年金振込通知書と同じタイミングで届く「年金額改定通知書」についても紹介しているので、あわせて確認しておきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金振込通知書で確認したい6つの項目
まずは、年金振込通知書で確認したい項目から見ていきましょう。 年金振込通知書の中で、特に確認したい項目は以下の6つです。 1.年金支払額 2.介護保険料額 3.後期高齢者医療保険料、国民健康保険料 4.所得税額および復興特別所得税額 5.個人住民税額 6.控除後振込額 「年金支払額」は、今年度に支給される公的年金の総支給額となっており、税金や社会保険料が天引きされる前の金額です。 天引きされた後の金額は「控除後振込額」に記載されており、こちらに記載された年金額が手取り額となります。 年金から天引きされる税金や社会保険料は下記4つです。 7.介護保険料 8.後期高齢者医療保険料、国民健康保険料 9.所得税および復興特別所得税 10.個人住民税 年金から天引きされる4つのお金について、詳しく見ていきましょう。 ●介護保険料 介護保険料は、40歳から64歳までは健康保険料に含まれて支払われますが、65歳以降は単独で支払うことになります。 なお、よくある勘違いとして、介護保険料は介護認定をされた場合も支払いの義務が発生し続け、「要介護認定されたら保険料は支払わなくて良い」とはならないため留意しておきましょう。 ●国民健康保険料、後期高齢者医療制度の保険料 国民健康保険は75歳未満の人が加入する「公的な医療保険」で、75歳以上の人は「後期高齢者医療保険」という健康保険に切り替わります。 国民健康保険と後期高齢者医療保険は、どちらかのみの加入となるため、同時に天引きはされないことも留意しておけると良いです。 ●所得税および復興特別所得税 公的年金は「雑所得」扱いとなるため、一定額以上の年金受給をしている場合は所得税が課税され、現在は「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」により、復興特別所得税もかかります。 収入が公的年金のみの場合、65歳未満の人は「108万円以下」、65歳以上の人は「158万円以下」で所得税が非課税となります。 なお、障害年金や遺族年金を受給している場合も非課税対象です。 ●個人住民税 個人住民税は、前年中の所得に対してかかる税金で、一定額以上の年金受給をしている場合は課税されます。 年金収入が一定額以下の場合は「住民税非課税世帯」となり、住民税が非課税になります。 また、住民税も所得税と同様に、障害年金や遺族年金を受給する場合も非課税となります。 なお、2024年度は年金額が2.7%の増額改定となったため「年金額改定通知書」も送付されます。 次章で、年金額改定通知書の確認項目について見ていきましょう。