相手を攻める藤波（上）（撮影・勝部晃多）

＜レスリング東日本大学女子リーグ戦STIカップ＞◇24日◇東京・自由ケ丘学園高 　パリオリンピック（五輪）レスリング女子53キロ級金メダルの藤波朱理（21＝日体大）が、57キロ級への転向を発表した。 　五輪後初めての大会となる大学対抗リーグ戦で59キロ級2試合に出場。ともに無失点のフォール勝ちを収め、公式戦の連勝記録を「139」に伸ばした。試合後に囲み取材に応じ、「階級を57キロ級に上げる決断をした。さらに強い藤波朱理を見せられるように頑張る」と明言した。 　以前から53キロ級はパリ五輪を最後にすると決めていた。「身長や普段の体重を考えると、やっぱり57が一番自分のパフォーマンスができる」と説明。相手もパワーアップするが、足を使って自らポイントを取りに行くスピードを武器としたスタイルを大きく変えるつもりはない。一方で「4キロの差はすごく重く感じている」と新たな挑戦と捉え、一から体の強化に取り組む。「（同じ4キロでも）どう増やすかでパフォーマンスが変わってくる」と思い描いた。 　28年ロサンゼルス五輪で2階級制覇を目指す。過去に五輪で階級を上げて連覇した選手はいない。「それほど難しいことだし、だからこそ挑戦しがいがある。さらに強いレスリングを次のロスでできたらいいな」と力を込めた。 　12月中旬に東京・代々木第二体育館で行われる全日本選手権には出場しない予定。本格的な復帰は来年になる見通しだ。