ロシア「新たな緊張段階」と警告、 米の長射程攻撃容認報道で
[モスクワ 18日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は18日、ウクライナが米国製兵器を使用してロシア領内を攻撃することを米政府が許可すれば、緊張が高まり、米国は紛争に直接関与することになると指摘した。バイデン米政権は退陣を前にウクライナ紛争をエスカレートさせていると批判した。 ロイターは17日、関係筋の話として、ウクライナが米国製兵器を使用してロシア領内を攻撃することをバイデン政権が許可したと報じた。 ペスコフ報道官は、ロイターなどのメディアの報道に関する質問に、報道はいかなる公式声明にも基づいていないと指摘し、「もしそのような決定が下され、ウクライナ政府に伝えられたのであれば、新たな緊張段階となり、この紛争への米国の関与という観点で新たな状況だ」と述べた。 プーチン大統領は9月に、西側諸国がウクライナに供与した長射程兵器でロシアに対する攻撃を認めれば、西側諸国はロシアと直接戦うことになると警告。先月は、米国と北大西洋条約機構(NATO)同盟国がウクライナを支援して西側諸国の長射程ミサイルでロシアを攻撃した場合に備えて、国防省がさまざまな対応策を検討中であると述べた。 ロシア与党「統一ロシア」のマリア・ブティナ議員は18日、バイデン米大統領がウクライナに米国製兵器を使用してロシア領内を攻撃することを容認すれば、第3次世界大戦を引き起こすリスクがあるとけん制した。