バレンシアガのワイドシルエットスニーカー「3XL」とは。ワイドソールや甲の紐、無二の魅力を解説
バレンシアガの「3XL」とは
世界的クチュリエとして名を轟かせてきたクリストバル・バレンシアガによって設立され、100年以上もモード界を牽引してきたバレンシアガ。 【写真10点】バレンシアガ「3XL」を写真でチェック その歴史は革新の連鎖ともいえる。トノー型のドレス、サックドレス、ヴァリューズなど、例を挙げれば枚挙に暇がない。
そして、Summer 23コレクションでお目見えした「3XL」を目の当たりにすれば、その血統が脈々と受け継がれていることを実感させられる。
どんなスニーカーよりもパワフルで、あらゆる面が革新的。瞬く間に話題をさらった同ラインは、今なおファッションを愛する人々を魅了し続けている。 ここではその理由について掘り下げたい。
バレンシアガの「3XL」の特徴①ワイドなシルエット
写真を見て分かるように、随所に取り入れたのはいわゆる典型的な高性能ランニングスニーカーで代表的なファクター。 ゆえにスニーカーらしいスポーティーさは感じられるが、ブランドのフィルターを通して企てた大胆不敵なアレンジが違いを物語っている。
ソールの幅はその筆頭で、一般的にボーリューミーとされるスニーカーを持ってしても物足りなさを感じるほどのスーパーワイド。 視覚的効果と歩行時の優れた安定性から、それが単なる虚をついたデザインではないことが分かる。
特徴②複雑なデザイン
さまざまな大きさや形状のテクニカルメッシュをパッチワークデザインのようにあしらったアッパー。そのデザイン性の強いオーバーレイには、どこか1990年代の“ランシュー”の面影を重ねてしまう。 その幾重もの重なりと連なりに加え、加工によりあえてフェード感を添えた。 ファッションの楽しさと自由を改めて教えてくれるテクスチャー感。その手間暇にこそ、ブランドのチャレンジングな矜持が見て取れる。
特徴③予備シューレース
アッパーとアウトソールの幅の差、斬新なバックショットに反するスマートなサイドビュー。随所に潜ませた“違和感”こそ「3XL」の真骨頂と言えるのかもしれない。 となれば、触れずにはいられないのが甲部に巻きつけられたシューレース。