カビが生えた餅「カビを削ったら大丈夫?」削っても洗っても焼いてもカビ毒は…専門家は「菌糸は取り切れないことが多い」
「人に対する急性中毒の例としては、1974年にインドで、これが原因と考えられる肝炎のために106名が死亡した事件、ケニアでの急性中毒事件などがあります」 「慢性中毒については、タイ、フィリピン、南アフリカ、ケニアなどで、肝臓ガン発生率とアフラトキシン摂取量との間に関連性があるとの疫学調査の結果が報告されています」 「ちなみにこの代表的なカビ毒ですが、日本国内でも検出されています。ただし、輸入品からだけ、しかもごく微量であるとされます」 「カビ毒だけではありませんが、気を付けないといけないのは、『急性毒性』と『慢性毒性』ということです。一度にたくさん食べて中毒する、あるいは何もなくても食べ続けているといつか中毒症状が出る、ということです」 ■カビを削って食べたことがあるのですが… ー餅に生えたカビを削って食べたことがあるのですが、大丈夫でしょうか。 (東洋産業 大野竜徳さん) 「お餅について考えると、うっかり少し食べてしまった…くらいで中毒が発症することはおそらくないと思いますのでご安心ください」 「食べて数日以内に激しい腹痛や嘔吐、下痢のような症状がなかったのであれば、急性毒性はなかったと考えていただいて結構です。ただ、まだ残っているお餅があるのであれば、心配ならばもったいないですが捨ててしまった方が安心かもしれません」 「カビ毒は、カビが生えているから必ずいるものではありませんが、ごく低確率でいる『かもしれない』ものですので、過剰に心配はしなくていいものですが、リスクが少しでもあるなら遠ざけたい、という心理はありますよね」 「ちなみに目に見えるカビの部分をとっても、菌糸が残っていることが多く、私も、カビをはやしてしまったお餅の表面を削って残ったところを食べてみると、ちょっと埃っぽい味がしました」 ーカビが生えていたら、食べないほうが無難ですね。 (大野さん) 「怖い話ばかりしましたが、日本ではこのAspergillus属を古来から利用してきてきました」 「Aspergillus oryzae(アスペルギルス オリゼー、日本酒を作る二ホンコウジカビ)、Aspergillus luchuensis(アスペルギルス ルクエンシス、泡盛などを作るクロコウジカビ)などがその代表ですね」 「これらの菌は私たちの身の回り、おうちの中、エアコンや冷蔵庫などから分離されることもあります」
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