【巨人】ドラフト5位・東海大静岡の宮原駿介投手…開幕1軍目指す静岡のドクターKが色紙に書いたのは「慎始敬終」
ドラフト5位で巨人に入団した東海大静岡の宮原駿介投手(22)が、しずおか報知の新春インタビューに応じた。色紙にも記した「慎始敬終(しんしけいしゅう)」を胸に、目標とする開幕1軍をつかむ決意などを語った。 (取材・構成=伊藤明日香) **** ―色紙に書いた言葉(慎始敬終)は? 「ドラフト直後から取材で好きな言葉を聞かれることが増えました。なかったので調べたら、この言葉が気に入ったんです。『最初から最後まで気を抜かずにやり通す』という意味。『慎』は阿部監督にかけたわけではないです(笑)」 ―8日に入寮し、来週からは新人合同自主トレが始まる。プロ生活の実感は? 「(昨年11月30日に)東京ドームであったファンフェスタのお披露目で感じました。緊張はなかったけど、人が多いなと。投げるのが楽しみです。巨人に入るチームメートの仲はいいですね。(ドラフト4位の)石田充冴(じゅうざ)はまじで面白い」 ―他にプロ入りする選手との交流は? 「参加した大学日本代表候補合宿に、ヤクルト1位で入団する中村優斗もいました。聞きたいことがあれば連絡を取り合う仲。中村は気さく、僕は“陰キャ”です」 ―高校までは無名の存在。大学で飛躍のきっかけは? 「2年生のオフに、練習前にやっていた1時間半ぐらいのランメニューが必要ないと思ったんです。僕を含めチームメートも体が細い。これでは、やせていくだけだと。手塚監督と話し合ったら、監督がNPB球団の練習を調べて、メニューを変えてくれた。言ったからには頑張らなきゃな、と意識が変わりました」 ―体づくりの意識が高い。 「大学で海洋学部水産学科食品科学を専攻して、野球と食事の関係で卒論を書いています。一時期、講義で鶏胸肉1キロ、卵10個、米5合で毎日5000キロカロリー取るのがいいと聞き、吐きそうになりながら、食べていた時期がありました。祖父母の家に住んでますが、食事をサポートしてくれたことに感謝です。ドラフト指名された当日、祖母は泣きすぎて翌日、ものもらいになった。東京ドームで投げる姿を見てもらいたい」 ―ドラフト指名後、開幕1軍の目標を掲げた。どのような準備をしているか? 「足のトレーニングを本格的に始めました。投球時の踏み込みが強くなり、腕の振りがよくなった。他に変化球ではスライダーとカットボールに自信があるのですが、落とす球も必要なので苦手だったフォークの精度を上げています」 ―先発なら規定投球回数、リリーフなら50イニングと高い数字を設定している。 「その数字を決して軽視しているわけではないんです。クリアする強い気持ちがないとプロで通用しないと思う。大学では『静岡のドクターK』と言われていた時もあったので、今後も三振を意識していきたい」 ―なりたい選手像は? 「誰々みたいになりたいというのは、体のつくりが違うのであまりない。自分の良さを生かしていくだけ」 ―最後に巨人ファンにメッセージをお願いします。 「小学生の頃に七夕に『巨人に入りたい』と書いた願いごとがかなってうれしい。1年目から活躍して、取ってくれた恩返しをしたいです」 ◇宮原 駿介(みやはら・しゅんすけ)2002年9月12日、神奈川・小田原市生まれ。22歳。小1からソフトボールを始め、中学で小田原ボーイズに入って野球を始めた。静岡学園高から東海大静岡に進学し、4年時に侍ジャパン大学代表候補合宿に参加。家族は両親と兄、妹、弟。174センチ、85キロ。左投左打。
報知新聞社