新曲を出せず今や「死につつある」状態、所属事務所アドアに最後通告を突きつけたNewJeansのこれから
「NewJeansはすでにアドアに対する信頼を大きく棄損した状態なので、もしこの内容証明を受け取った後14日以内に、上記の項で申し上げたすべての違反事項が是正されなければ、破綻した信頼をこれ以上回復する方法がなく、結局専属契約を解約せざるをえないことを知らせる」 すなわち、NewJeansにとって現在の状況は「契約違反」であり、14日以内に状況が是正されなければ契約解除をするという、最後通告ともいえる内容です。 ■ 一貫して求めてきたミン氏の代表復帰 これまでの経緯を振り返ると、今回の事態が始まったのは4月です。ミン氏がアドアの経営権を奪取しようとしているとハイブ側が疑い、8月27日にはアドア代表だったミン氏を解任しました。10月15日、メンバーのハニさんが国会で「職場いじめ」を証言。NewJeansのメンバーは一貫して、ミン氏を代表に戻すように訴えていました。 今回の内容証明は、要するに「2週間以内にミン・ヒジン氏を代表に戻さなければ専属契約を解除する」という、NewJeans側の最後通告であると、朝鮮日報や聯合ニュースは報じています。 この見方は正しいでしょう。NewJeansの要求は、あくまでもミン氏を代表に戻し、アドアの経営を「正常化」させることだからです。 NewJeansはYouTubeやハニさんの国会証言で立場を示してはきましたが、いよいよ正式な文書によって事務所に最後通告をした形です。期限を区切り、契約解除を予告するという内容証明ですから、相当な覚悟をもって今回の行動に出たと言えます。
■ ミン氏も行動に、プットオプション行使をハイブに通知 これと軌を一にするように、11月14日、新たな報道が出ました。ミン氏も行動に出ていたのです。 ミン氏は11月初めに、アドアの株式に対する「プットオプション」の行使をハイブに通知したと報道されました。プットオプションは、あらかじめ決められた価格で株式を売る権利を指します。ミン氏がハイブ側と結んでいた契約の中にはプットオプションがあり、ミン氏はアドア株の18%を保有しています。本来の契約条項が有効であれば、約260億ウォン(約28億7000万円)を受け取ることができる権利を行使したことになります。 ハイブは7月、ミン氏と結んだ契約の解除を通知しています。ミン氏はこれを受け入れず、契約はまだ有効であると主張しており、プットオプションの行使を通知しました。今後は法廷闘争のなかで、契約解除は有効なのか無効なのか、プットオプション行使は可能なのかどうかが焦点になります。 ちなみに、もし来年(2025年)1月にミン氏がプットオプションを行使した場合、2倍の額が受け取れる計算になるとも報道されています。これはプットオプションを行使した場合に受け取れる金額は年単位の営業利益が基準となっており、2025年を待って行使すれば、2024年の営業利益が反映されるからです。ミン氏にとってはもう金額の問題ではないのでしょう。ハイブとの信頼が棄損されたこと、自身が代表に戻れないこと、そしてNewJeansをプロデュースできないことが最も重要な問題なのです。