「離婚届を何度突きつけたか」講談師で4児の母・七代目一龍斎貞鏡 取っ組み合いのケンカも乗り越え「この6年は仕事と家庭だけに生きている」
■夫と「取っ組み合いの喧嘩になったことも」 ── 普段は旦那さんと家事や育児を分担されているんですか。 貞鏡さん:夫はもともと、お料理などはできなかったのですが、だんだんとお米を炊いたり、出汁を取ったり。少しずつ努力を重ねていってくれまして、今ではもう私よりうまくなっています。長男を授かった直後に夫との離婚危機が訪れまして、これまで何回、離婚届を突きつけたかというくらいです。その都度、踏みとどまって今に至ります。時に口論だけでは収まらず、取っ組み合いの喧嘩になることも多々ありました。
── たとえばどんなことで衝突していたんですか。 貞鏡さん:産後3か月で復帰して、初めて子どもを夫に預けて仕事に行った日があったのですが、やっぱり心配なので仕事の合間に夫に電話したんです。電話の向こうで子どもがすごい勢いで泣いている声がしたので、「すごい泣いてるけど、大丈夫?」と聞いたところ、「大丈夫って言ってるだろ!任せろよ」となって。仕事が終わって急いで帰ってきてすぐさま、「赤ちゃんを抱っこして、あんな言い方やめてよ」「じゃあ怒らせるなよ」とまた喧嘩に。
今思うと、私が夫に任せて仕事に行ったのだから、夫を信頼して、「何かあったら連絡が来るだろう」とドーンと構えていられたらよかったのですが、そのときは、「本当に私、こんな時期に仕事復帰してもいいのか。母である私が赤ちゃんのそばにもっと居なければならないのではないか…」という迷いがおおいにあったので、心配ばかりしていました。それでは夫に対して、赤ちゃんに対して、そして仕事に対して失礼ですよね。 また、当時は、お互いのダメなところばかりを見つけては言い合い、私も「また洗濯物も畳んでいない、ご飯も炊いていない」と、夫の悪いところばかりに目がいってしまって。そんなことを言われたら誰だってやる気がなくなってしまいますよね。
── お互いに余裕がないと、そうなってしまいがちですよね。 貞鏡さん:私なりにどうしたらいいのかを考えて、夫が何か家事をしてくれていたら「これやってくれたんだね!すごく助かる!ありがとう!」と素直に感謝を口にして伝えるようにしました。少しぐらいお皿の油汚れが残っていたって、洗濯物がシワシワでも、家族のためにと思って行動してくれている気持ちはとても尊く、とてもとても嬉しかったです。 するとだんだん夫も、「新米買ってきて、ご飯炊いておいたよ!」「泡切れのいいスポンジ買ってみたけど、どう?」と積極的に気づいて家事をすることが増えて、いろんなことが得意になっていきました。夫を尊敬する気持ちも増していきましたね。私自身も、誰かと比べられたり減点方式で評価されて傷ついたりしてきたなかで、父からしてもらった加点方式に何度も励まされてきました。減点方式からは何も生まれない。母親になった今、子育てを通じて、私自身も日々育ててもらっていると感じます。
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