「ビッグマック」セットが2800円もするなんて高すぎる…!マクドナルドが火をつけた米「ハンバーガー戦争」の仁義なき戦い
「ビッグマック」の値段でバイデンが大ピンチ…
このようにファストフードチェーンが競って値下げに走る状況を、米ビジネス誌のInc.は、「2024年の最初の3ヵ月に、マクドナルドなどの米国内店舗で目に見えて客足が衰えた。顧客が外食を控えるようになったからだ。(客を呼び戻すため)値下げが発表された」と分析した。 バーガーチェーン以外でも、1~3月期の既存店売上が前年同期比4%下落したシアトル系コーヒーチェーンのスターバックスをはじめ、ケンタッキーフライドチキン、タコベルなどが一斉におトクなメニューの提供を始めている。 パンデミック後の狂乱物価で材料費や人件費は高騰しており、チェーン本社やフランチャイズ店舗にとっても減益となる恐れがあるのだが、訪問客が減少しては売上も立たないので、背に腹は代えられぬといったところだ。 なお、ジョンズ・ホプキンズ大学のシュブラシュ・シン教授は、「諸経費や人件費が上がったのは事実だが、マクドナルドの利益も増加している。同社は困っていない」と指摘し、さらなる値下げの余地があると示唆している。 ビッグマックの高騰でにわかに高まるハンバーガー戦争だが、これは単なるハンバーガーチェーンの問題にとどまらない。当然だが、インフレの対処の遅れがアメリカ大統領選挙に影響するのは必至だ。 特にバイデン大統領には逆風が吹いていると捉えてよいだろう。 後編「「マクドナルドが高すぎる!」…ビッグマック「2800円」論争が映し出す、「アメリカ人の悲惨な生活」と大統領選での「怒りの矛先」」では、ビッグマックの値段から読み解く米大統領選の行方を解説しよう。
岩田 太郎(在米ジャーナリスト)
【関連記事】
- 【つづきを読む】「マクドナルドが高すぎる!」…ビッグマック「2800円」論争が映し出す、「アメリカ人の悲惨な生活」と大統領選での「怒りの矛先」
- EVがいつのまにか「上級国民」の乗りものになっていた…!フォード会長が「政争の具に堕ちた」と嘆くウラで、ついに判明した「アメリカ人がEV嫌いになった決定的なワケ」
- アメリカが「EVシフト」を変更か…トランプも便乗!「大規模ストライキ」のウラで始まった、まさかのガソリン車「大復活運動」
- アメリカ庶民が「インフレ・カネ持ちの爆買い・利上げ」でメッタ打ちのサンドバッグ状態…!アメリカの家がどんどん狭くなる「哀しき住宅事情」
- 配送ドライバーの年収がなんと「2500万円」…!アメリカで「ドライバー‟超”好待遇」をめぐる大論争が勃発!それに反論した「妻の激白」がすごすぎた!