物置に放置されていた「ペットボトルの水」。賞味期限が3年前に切れていたのですが、捨てて新しく買い直すべきでしょうか。
物置で発見した賞味期限切れのペットボトルの水を捨てるべきか迷うこともあるでしょう。賞味期限は「美味しさや品質が保たれる期間」を示すもので、安全性が必ず損なわれるわけではありません。本記事では、賞味期限と消費期限の違いを整理し、古い備蓄水を賢く活用する方法を紹介します。家庭の節約につながるポイントも押さえて、無駄をなくす備蓄術を学びましょう。
賞味期限が切れていても飲める可能性がある
ペットボトルの水に記載されている賞味期限は、「安全に飲める期間」を示すものではなく、「製造元が品質を保証する期間」を示しています。つまり、賞味期限が切れたからといって、必ずしも飲めなくなるわけではありません。飲料水は適切に保管されていれば、品質が大きく劣化しにくいことが特徴です。 日本国内で製造されたミネラルウォーターの多くは、製造過程で加熱殺菌が行われており、細菌や雑菌の繁殖が抑えられています。また、食品表示基準においても、密閉性の高いガラス瓶やポリエチレン容器に入ったミネラルウォーターは、賞味期限や保存方法の表示を省略できるとされています。これらの容器に入った飲料水は、品質を長期間保てることが理由です。 近年では、大規模な災害に備えて、家庭に水を備蓄しておく重要性が高まっています。1人あたり1日3リットルを目安に、最低でも3日分、可能であれば1週間分の水を用意しておくことが推奨されています。備蓄水は命を守るために欠かせないものであり、普段の生活の中で計画的に管理することが重要です。賞味期限が切れたペットボトルの水でも、災害時の備蓄として役立てられます。 ■賞味期限と消費期限の違い 食品に表示されている「賞味期限」と「消費期限」には明確な違いがあります。「消費期限」は食品を安全に食べられる期間を示しており、消費期限を過ぎると健康を害するリスクが高まるため、摂取しないほうが無難です。弁当や調理パン、惣菜、生菓子などは、期限内に消費する必要があるでしょう。見た目や匂いに異常がなくても、消費期限を過ぎたものを摂取すれば食中毒のリスクが高まる可能性があることに注意が必要です。 一方、「賞味期限」は食品の美味しさや風味など、品質が保証される期間を指しており、期限が過ぎても保存状態がよければ安全に摂取できる場合があります。ペットボトル入りの水や缶詰、スナック菓子などが該当します。ペットボトルの水は密閉性が高く、殺菌処理が施されているため、保存状態が適切であれば長期間品質を保つことが可能です。