【24時間表示の青赤ベゼル】時計愛好家はなぜ “ペプシ”と呼ぶのか?
時差のある二つの時刻を同時に時計に表示するための機能(GMT機能と呼ぶ)を備えた腕時計のことをGMTウオッチと呼ぶ。元々は1950年代に旅客機のパイロット向けの腕時計用に開発されたのが始まりだ。 【画像】ペプシベゼルとGMT針による第2時間帯の設定法を写真でチェック! 現在では、このGMT機能を装備したGMTウオッチは各時計メーカーから数多く販売されているが、そのほとんどは通常の時分針のほかにもうひとつの時針、つまりGMT針(副時針)を備えており、そのGMT針と24時間表示の回転ベゼルとで第2時間帯を表示させるというものだ。 この機能が開発された当時の使い方はこうだ。例えば東京に居て時差マイナス14時間のニューヨークの時刻を表示させるとしよう。ベゼル上の三角マークをマイナス時差なので右に14時間分回転させる。その際の赤いGMT針が指し示すベゼル上の数字がニューヨークの現在時刻となる。
さらに、パイロットが旅客機の暗い操縦室内でも現地が昼なのか夜なのかを感覚的に判断できるようにとベゼルは2色に色分けされた。ただそれがなぜ夜間が青で昼間を赤としたのか正確なところはわからない。連想しやすさから単純に寒色系を夜、暖色系を昼としたのかもしれないが。 そして見出しに書いた本題だが、この青と赤のツートンベゼルのことを時計愛好家は“ペプシベゼル”の愛称で呼ぶ。これについては誰がいつ頃付けたのか正確なところはわからないが、単純にこの配色がアメリカの大手飲料メーカーのシンボルカラーに似ているからなのである。 ほかにもベゼルの色違いで次のような愛称が付く。 「黒赤」→ コーク(炭酸飲料) 「黒茶」→ ルートビア(日本はカフェオレ) 「黒青」→ バットマン(アメコミから) 【時計】GMT-1950。自動巻き(日本製Miyota9075)。9万9000円/協力◎チックタック 文◎Watch LIFE NEWS編集部