乳がんから生還したモデル・園田マイコ(55)が感じた「ひとりで抱え込まず人に甘えること」の大切さ
経験者のなかには病気を克服して元気に過ごしている方がたくさんいます。そのような方たちを見ていると、私も数年後にこうなっているのだと思えて、不安が徐々になくなっていったように思います。 最近では娘さんが乳がんになってしまって悩んでいらっしゃるというお母様から相談を受けたり、乳がん経験者の立場として相談にのることも増えました。私がずっと経験者の方に支えられてきたように、私も同じ病気でつらい思いをしている人たちの力にできるだけなりたいと思っています。
── 病気を経験して生き方や価値観に影響はありましたか? 園田さん:人に甘えられるようになったと思います。それまでは自分でやったほうが早いと人に頼らず、なんでも頑張ってしまいがちでした。でも闘病中はどうにも体力が追いつかず、人に助けてもらうことが多かったんです。それで人に甘えてみたら、すごくラクだということに気づきました。 もちろん自分でできることはやりますが、人に頼れるところは甘えたほうがいい。もし体調が悪いのであればなおさらで、そういうときはワガママを言って、思いっきり甘えてもいいんです。いまは少し力が抜けて、いい生き方ができているような気がします。
PROFILE 園田マイコさん そのだ・まいこ。1969年、東京都生まれ。18歳のときにモデルデビューし、「LOEWE」「クロエ」「FENDI」などのファッションショーに出演。現在は雑誌、テレビなど幅広いメディアで活躍。また、ピンクリボン運動の講演活動なども精力的に行っている。 取材・文/酒井明子 写真提供/園田マイコ
酒井明子