海外メディアも渋野日向子の全英女子Vを絶賛「恐れを知らないスマイリング・シンデレラ」「ファンの心をつかむ」
そして傍に「彼女を笑顔にするための衣装を着こんだ」というマネジャーのヒロシマ・シゲマツ氏がいたことを紹介。彼は「土曜日に彼は侍の衣装に青いかつらとプラスチックの刀を合わせた。日曜日は、そのかつらは残し、ピエロのお面をかぶっていた」という。 また日本人女子のメジャーVが1977年の樋口久子さん以来となるデータも記し「渋野はあらかじめ準備していた英語でのスピーチを読む間、いたずらっぽく笑みを見せていた」と優勝スピーチの様子を称えた。同記事は、「リンクスコースだと思っていたが木々が立っているのを見て驚いた」という大会初日に渋野が残したユーモアあふれるコメントに注目。「ウォバーンに到着した際に世界44位だった彼女は、多くの新たなファンの獲得とともに、54万ポンド(約7000万円)の賞金を得てバッキンガムシャー州を離れる」と結んだ。 同じく英国の高級紙であるガーディアン紙も、「渋野は全英女子オープンのトロフィーを手にする前から(ファンの)心をつかんでいた。この大会前に、彼女が海外に出たのは、ゴルフとは関係のないタイ旅行の一度だけだったそうで、そんな20歳(の渋野)が、18フィート(約5.5メートル)のパットを沈めタイトルをつかんだ。彼女は、今年、最も愛される話題の1つを提供してくれた」と、そのキャラクターを含めて絶賛した。 さらに「『スマイリング・シンデレラ』のニックネームを持つ渋野は、その明るく攻める姿勢を4日間、貫いた。18アンダーまでスコアを伸ばした彼女のゴルフは、その姿勢の賜物だった」と称賛。「彼女は、戦いの最中、厳格な雰囲気を保つ、このスポーツの慣習とはかけ離れた様子で観客とハイタッチをして自らに敬意を向けるギャラリーに手を振って見せた」と、明るくプレーした異例の様子を伝えた。 その上で、「それは今大会の最後のパットが決まる完璧な瞬間を作り出すための演出のようにも感じられた。もしボールがカップの後ろにぶつかることがなければ、そのパットは何フィートか転がっていくように見えた」と紹介。「シンデレラは恐れを知らない。メジャー大会のデビュー戦で、後半9ホールを31で回った渋野は、(最後まで優勝争いした)サラスを1打差で上回り優勝を果たした」と称えた。