「挑発的な質問も…」上沢直之“TVに映らなかった”入団会見ウラ側…ソフトバンク番記者が初めて聞いた“異例の発言”「少なくとも3回言った」
日本ハムにも言及「ファイターズの皆さんには…」
――決断までに悩んだところは? 「それはもちろんありました。僕にとって簡単な決断ではなかったので、すごく時間をかけて悩みました。今回、自分で決断した道なので、良かったものと思えるように、プレーや結果で見せていければ」 ――一番悩んだポイントは? 「ファイターズの皆さんには野球選手として育てていただきましたし、ファンの方々には、北海道のみならず鎌ケ谷の時から支えていただきました。何より今こうしてアメリカに挑戦できたのもファイターズの皆さまのおかげだと思っています。そういった点を考えた時にすごく悩んだというか、簡単な決断ではなかったので、時間をかけて決断させていただきました」 ただ、今回の移籍劇。ファンが批判したくなる気持ちは十分理解できるものの、これが許されるシステム自体にも“欠陥”があるため起きたことだ。ルールに則っている以上、上沢と球団だけをただただ責めるのもお門違いなわけで、ましてや入団会見という公式な場では追及し続けるのは褒められる行為ではない。その意味でベテランアナはさすが、その塩梅が上手かった。
会見後に“囲み取材”…筆者が質問
もう少し突っ込んだ内容は、カメラが回っていない囲み取材で探れる。そこで筆者は上沢のすぐ正面に陣取ることに成功。他の記者もこの場になると、鋭い問いを投げかける。その流れに乗って、忖度なしの質問をぶつけた。 ――厳しい声が上がるのは予想していたと思いますが? 「もちろん、そこは分かっていました。でも、その中でもホークスを、僕が最後にしっかりと決断して選んだ道なので。様々な声が上がるのはわかってましたけど、これが良い決断だったと思えるように、これからのプレーや自分の野球で示していけたらと思ってます」 この質問以外にも、上沢は嫌な表情を浮かべることなく質問者の目を見て答えを述べていた。 また、会見と囲み取材の中で、ふと耳に残る言葉があった。
「3回発言した」異例の“言葉”
来季も米球界でプレーしなかった理由を問われると、こんな風に話した。 「自分の中で(米球界に)適応しようとした中で、いろいろ試したり吸収しようとしているうちに、自分の強みが分からなくなってしまったんです。そういった状態でもう1回アメリカで挑戦しても自分のレベルアップに繋がるのかなって考えたときに、もう1回日本の球界に挑戦して、自分の再構築やレベルアップをするのが必要かなと思った。アメリカに挑戦する前はまさか1年で戻るなんて思ってなかったけど、こういう決断になりました」 この答えのほかに、あと少なくとも2度、上沢は「日本球界に挑戦する」と言ったのだ。 これまでも米球界から日本へ復帰した選手を数々取材してきた。今のソフトバンクであれば有原航平がそうだし、かつては松坂大輔や五十嵐亮太、岡島秀樹らの入団会見にも出席したことがある。 日本球界に挑戦という言い方をしたのは、上沢が初めてだった。 「戻ってきて、それで簡単に成績を残せるような世界じゃないと僕は思ってるので。なので僕にとっては挑戦というか、もう1回しっかり自分の投げるポジションとかを掴み取らないといけない。だからそういうイメージですね、僕の中では」
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