『タコ』の価格高騰でたこ焼き屋ピンチ スーパーではマグロ並みの価格に “悪魔の魚”から人気食材に変わり日本が買い負けも
■漁師歴30年以上の松本さんによると、明石のタコの漁獲量は「激減」
西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長:これで500~600(グラム)ってところかな。昔から明石のタコ立って歩くくらい、体起こしてね、筋肉が発達してるから。 漁師歴30年以上の松本久進さん。祖父の代からタコ漁を続け3代目だ。 西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長:もう激減ですね、親父の後ろについてやってた時は、一流しで30匹くらい釣れとった。今はこんなもんやね。
■明石のタコ漁獲量は10年で5分の1に減少
かつては年間1000トンの漁獲量を誇っていた明石のタコ。 しかし、最近は記録的な不漁が続き、ここ10年で5分の1程度にまで減少している。 (Q:仕事を不安に感じることは?) 西二見漁業協同組合・松本久進代表理事組合長:ありますね、このままタコおらんようになったらどないしようと思いますね。タコいなくなったら、違う魚種とらないといけない。ほんならみんながその魚種取りに行く。その魚種も絶える可能性がある。
■パレスチナ情勢が悪化し輸送費が高騰していることも影響
タコの価格高騰の背景には、不漁のほかにも、専門家は海外でのタコ需要が高まっていることがあるという。 東海大学海洋学部 山田吉彦教授:タコの美味しさをですね、世界中の人が知ってしまいました。国際的な競争になってしまって、海外のバイヤーに対して、日本の消費者が買い負けているということがあります。 海外でタコは“デビルフィッシュ”とも言われ食べる文化がなかったそうだが、近年はシーフードとして食べる習慣が広まってきているということだ。 また日本では、モーリタニアやモロッコから輸入されたタコが多く食べられているが、山田教授はパレスチナ情勢が悪化し輸送費が高騰していることも一因だと指摘する。 東海大学海洋学部 山田吉彦教授:スエズ運河を通る船、危険だということで自粛する会社が多くありました。アフリカに回る航路を選ぶ会社が多くなっています。 そうするとアジアに来る時間というのが2週間から長くて1カ月くらい余計にかかってしまう。
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