娘が「ホス狂い」親たちの座談会 説得しても聞く耳もたず…「まるでカルト」洗脳されたわが子への絶望
YouTubeで“指南”のチャンネルも…いくら説得しても目は醒めなかった
――「ホストが親を紹介してくれた」あるいは「ホストが自分の親に会いにきた」というのは、しばしば散見されるケースだ。ホスト業界では、客との関係を深めるためのこうした方法論が「マニュアル化」されているという。 (Cさん) 我が家は20歳の娘がホストにハマったと、2カ月ほど前に知りました。マッチングアプリで知り合った男で、同い年の大学生だと思って会ったら、実はホストでした、というパターン。7月に、ホストクラブの締め日っていうんでしょうか、その日に合わせて娘が家から150万円をもちだしていて。しかも「彼と同棲するので大学辞めます」と言い出して……。結局、いま娘がどこで何しているのかわかりません。SNSを追いかければわかるはずですが、怖くて見られないんです。 さきほど親御さんに会うという話がありましたが、YouTubeにはホストが出ているチャンネルがあって、やり方を指南しているんです。親に会わせるのも手口のひとつで、やらせの家族を用意するのも、方法論として出回っている。そういうチャンネルでは、出演しているホストが「お前みたいな奴にイケメンが惚れるわけないだろ」とか、平気で言っている。 (Aさん 母) 7人組のホストがやっているYouTubeチャンネルを私も見ました。「風俗に落とすマニュアル」とか言って、楽しそうに話しているわけです。平然と、普通にですよ。この人たち、前頭葉がないんじゃないか、って思いました。ホストの生い立ちを知りたくなったくらいです。こんなチャンネルに登録者が8万人近くいる。安倍元首相が亡くなって、統一教会のやり方が明らかになりましたが、ホスト問題も、ああいう事件がないと動かないのでしょうか。 ――デイリー新潮では「『わが家は狙われていたのかも…』ホストに狂った愛娘の“1800万円”を肩代わりした母の悲痛」および「ホス狂いの娘が『600万円を盗んで家出』 身も心もボロボロの母子はいかにして“生還”したのか」を配信している。この記事では、一般人を装ったホストとマッチングアプリで出会ったことをきっかけに “沼”にハマった娘の例を紹介した。これもマニュアル化された手口のひとつ。今回、座談会に参加したDさんは、この記事で取材に応じた母親ご本人だ。 (Dさん) 私の娘の経緯は、すでにデイリー新潮でも取材してもらいました。読み返したのですが、やっぱりホストの悪質さがいまいち伝わらないんじゃないかと思いました。これを読んでも、うちの娘が愚かでホストにハマって、親に迷惑かけて、風俗に落ちて、自己責任じゃないか、って世間の方は思うのでは。 ホストは本当に詐欺です。娘たちは、自分の意志でお店に行き、売春をしてでもお金を作ろうとしているように見えるかもしれません。けれども、ホストは人の弱み、若い女性の恋愛感情につけこんで、依存させる。女性たちを操作して、意図的に“ホスト依存症”を作り上げるわけです。これは、もう、カルト宗教に匹敵するやりかたでしょう。18、19、20歳の若い子を依存させて、大きな借金をさせるというは、犯罪じゃないでしょうか。 (Eさん 母) わが家の娘は、もうホストとは切れているのですが、「結婚しよう」とか「3年後に一緒にカフェをやるために貯金をしてあげるから、自分をナンバーワンにして」といわれて沼らせる手口にあいました。当時、娘は19歳になったばかりだったのですが、自分の口座に貯めていた百万円ほどを全部使ってしまった。それでも売掛金10万円が払えないと泣きつかれ、それでホスト通いを知ったのです。「払えないなら親にばらすぞ、実家に行く」と脅されて、パニック状態でした。結局10万円をもたせて清算に行かせたんですが、店ぐるみで「もう来てくれないの?」みたいな感じで言われて、また売掛金を作って帰ってきた。 (Eさん 父) そこまで馬鹿じゃないだろう、わかると思って信じていたんですけれどね。ネットでも、色恋営業のやりかたとか、育て(※金を使わせるよう客を育成する、ホスト業界用語)のやり方とか、載ってるんですよ。「そのまんまのことをあなたはされているんだよ」と妻と説得しても「私は本命だから」と。しまいには「向こうの親に会ってほしい」とか言い出して。洗脳なんですよね。 (Eさん 母) お金を稼ぐためにキャバクラで働くまでになっても、自分はホストの彼女だと思っている。こういう手口がある、洗脳の方法があると言っても、「お母さんたちは何でそういうこと言うの?」と聞く耳をもたない。