巨人・小林「捕手らしい読み勝ちした一撃」 3年ぶりアーチを清水隆行氏解説
◆JERA セ・リーグ ヤクルト1―2巨人(10日・神宮) 小林のホームランは、“捕手らしい一発”だったと言える。その場面、小林はフルカウントからチェンジアップを捉えたが、チェンジアップとは特殊な球種だ。打者としては追い込まれた状況では、速球もある中でイメージするのは難しい球だが、勇気を持って、それを待っていたのではないか。 【動画】小林誠司がトルネード投法で遠投 ヤフーレはこの日の投球の4割程度がチェンジアップという傾向も出ていたし、前回対戦で94球で完封負けを喫した際にもその球に巨人打線は苦しんでいた。この打席、5球目までチェンジアップはなかったが、それだけ自信のある球が必ずどこかで来るだろうと読み、直前に直球がボールになったことで腹もくくれたんだと思う。リスクを負って、読み勝ちした一撃だった。 昨年は苦しいシーズンを送り、今年はキャンプも2軍。それでもしっかり準備を続けてきた振る舞いを周囲も見てきたからこそ、小林が打った時のベンチの盛り上がり方も一層だ。年齢的にはベテランにさしかかったが、これからもリーダーシップを発揮して、チームをけん引してほしい。 (野球評論家・清水 隆行)
報知新聞社