【MLB】サイ・ヤング賞の模擬投票 怪物スキーンズがナ・リーグ4番手に 1位はスクーバルとセールで変わらず
日本時間8月6日、米公式サイト「MLB.com」は今季5度目となるサイ・ヤング賞の模擬投票の結果を発表した。今回の投票には同サイトの有識者36人が参加。現時点の成績だけでなく、レギュラーシーズンの残りの試合で何が起きるかを予想したうえで投票が行われている。投票者は1位から5位までを選び、1位票5ポイント、2位票4ポイント、3位票3ポイント、4位票2ポイント、5位票1ポイントで集計。日本人投手では今永昇太(カブス)が得票したが、ナ・リーグのトップ5に名を連ねることはできなかった。 前回の模擬投票は前半戦終了間際に行われており、ア・リーグはタリック・スクーバル(タイガース)、ナ・リーグはクリス・セール(ブレーブス)が1位。今回も両リーグの1位は変わらなかったが、スクーバルは36人中32人、セールも36人中30人から1位票を獲得しており、得票率を大きく上昇させた。要するに、両リーグのサイ・ヤング賞の「本命」が固まりつつある状況だ。 現在27歳のスクーバルはメジャー5年目の今季、ここまで22試合に先発して136回1/3を投げ、12勝4敗、防御率2.57、162奪三振の好成績をマーク。勝利数はトップに1差のリーグ3位タイ、防御率は僅差のリーグ2位、奪三振はリーグ1位タイ、投球回はリーグ4位タイと各部門で上位にランクインしており、短縮シーズンを除いたフルシーズンでは2011年のジャスティン・バーランダー以来となるア・リーグ投手三冠王の可能性も秘めている。 一方、現在35歳のセールはブレーブス移籍1年目の今季、ここまで20試合に先発して123回を投げ、13勝3敗、防御率2.71、155奪三振の好成績をマーク。勝利は2位に2差のリーグ1位、防御率もリーグ1位、奪三振はリーグ3位、投球回はリーグ15位にランクインしている。投球回がやや少ないものの、完全復活を印象づける充実のシーズンを過ごしている。2012~18年には7年連続でサイ・ヤング賞投票6位以内となったが、意外にもまだ受賞経験はなく、初受賞なるか注目される。 ア・リーグはスクーバルに次ぐ2位にコービン・バーンズ(オリオールズ)、3位にセス・ルーゴ(ロイヤルズ)、4位にジョージ・カービー(マリナーズ)、5位にローガン・ギルバート(マリナーズ)がランクイン。一方のナ・リーグは2位ザック・ウィーラー(フィリーズ)、3位ディラン・シース(パドレス)、4位ポール・スキーンズ(パイレーツ)、5位ハンター・グリーン(レッズ)という顔ぶれになった。 注目はパイレーツの怪物ルーキー、スキーンズだ。今回の模擬投票ではセールに次いで2番目に多い4人から1位票を獲得しており、シーズン最後まで現在の活躍を継続できれば、有力な対抗馬となる可能性もある。プロ2年目の今季は5月中旬にメジャーデビューし、ここまで14先発で86回を投げ、6勝1敗、防御率1.99、107奪三振をマーク。「量」では他の候補者に敵わないため、「質」で圧倒できるかどうかが大きなポイントとなるだろう。