ヘビー級プロテスト合格の異端児・但馬ミツロがデビュー前から日本王者と元3冠王者を挑発豪語。「話になんない」「連チャンで2人をぶっ飛ばす」
但馬が描くプロでの夢もビッグだ。 「ヘビー級で今僕の知っている選手で僕より速い選手もテクニックがある選手もいない。クルーザー級から上げてきたオレクサンドル・ウシク(ウクライナ、クルーザー級の元4団体統一王者)は凄いが、瞬発力、瞬間の駆け引きは誰にも負けない。ヘビー級の固定観念をくつがえしたい。とにかく目の前にあらわれた敵を倒す。まず日本で一番強い奴を倒したい。軽量級には大スターがたくさんいて技術の高いボクシングを展開している人もいる。誰が一番強いかについては、いろんな見解がある。でも一番重くて動物的に一番強いのは誰だ?ということになるとやはりヘビー級。そいつらを一回、全員ぶっとばしてから海外でクルーザー級で勝負していきたい」 日本王者の上田、元3冠王者で日本におけるヘビー級の第一人者、藤本京太郎の2人を倒して、知名度をアップさせてから階級を下げて米国へ進出する壮大なプランを描いているのだ。現在、あえて体重を120キロまで増やしているが、実際の試合では100キロを切って戦うつもりで、180センチの身長を考えると、もう1階級落とした90.72キロ以下のクルーザー級で適正階級なのだという。 デビュー戦は「万全の状態を作りたい」との但馬のたっての希望を聞き入れて、6、7月までずれこませる。B級ライセンスでは、6回戦までの試合しかできないが、陣営は、国内に対戦相手がいないための特例として8回戦デビューとすることをJBCに申し入れる考えで、松尾会長は、「それが認められれば、2戦目で上田への挑戦を実現したい」という計画を練る。現実的には藤本京太郎戦は、その後になるのだろう。 上田、藤本京太郎戦に対しては、但馬のビッグマウスが冴える。 「一気に2人、連チャンでやりますよ。今の3、4倍に仕上がっているだろうし、僕のパンチはあいつらに見えないし、僕にパンチは当たらない。上田、京太郎に連チャンで勝つとやる相手がいなくなる」 「京太郎?話になんないです。(スピードが)遅すぎます。僕がいない間にプロでやって、ちょっと活躍しただけ。今が、あの人の頂点です。ひとりやばい奴が出てきたら時代は変わる。僕がそのやばい奴なんで」 さらに「ボクシング界全体を通じて、強いだけじゃないところを見せたい。皆さんが昔取材された辰吉丈一郎さんのように。言葉にするのは難しいが」と理想像を掲げた。 この日は、元ヘビー級の3団体統一王者の”怪物”マイク・タイソンのTシャツをネットで探して購入してきた。「僕より身長が低いのにそういう重量級選手に夢を与えた。大好きな選手の一人です」という。