五輪開幕直前に恩師の一言「おまえの良さは守備ではなく攻撃」佐藤恵允の気づき
持ち味発揮の得点演出となった。U-23日本代表FW佐藤恵允(ブレーメン)はパリオリンピック初戦・パラグアイ戦でチーム3点目の起点となった。「一個いい仕掛けができて、それが得点につながったのでいいイメージができた」と手応えを語った。 【写真】「美しすぎ」「逮捕されたい」なでしこMFの1日警察署長に称賛続々 FW平河悠の負傷交代で、佐藤が途中出場した。前半35分からピッチに出ると、右サイドを疾走。2-0で迎えた後半24分には得点を演出する。 中盤でMF藤田譲瑠チマがボールを拾うと、佐藤は相手選手のタイミングをずらしながら相手の最終ラインの裏を突く。足下にボールを収め、1対1で鋭い切り返しから置き去りにし、右足でグラウンダーのクロス。FW斉藤光毅からつながったパスをMF山本理仁が決め切った。 「うまく相手の重心を剥がすような重心移動だったり、テンポを変えるようなドリブルを心がけてやっていこうというのは考えていた。3点目も1回止まって反発ステップみたいな感じでうまく抜けれた」 パリオリンピック開幕直前に自らの長所を改めて捉えた。17日のフランス戦後、明治大・栗田大輔監督からLINEで入った一言が刺さったという。 「おまえの良さは守備じゃなくて攻撃と言われた。うまく綺麗にはがそうとしている部分があった。もっとゴリゴリに、相手の嫌なドリブルをしたほうがいいと。守備でもそうだが、まず縦に仕掛ける」 ひとつ結果が出たが、佐藤はさらなる向上を誓う。「自分の強みは攻撃。前回の試合で少なからず少しは出ていた」。それでも、本人の理想には及ばない。「良さを出すプレーを一試合で増やしていくことが、攻撃の選手として、試合を勝たせるために大事。そこの質と量にもっとこだわってやっていきたい」。金メダルを掴むそのときまで、成長を止めない。