掃海艇不明者、海保の捜索続く 福岡沖、沈没海域周辺で
福岡県宗像市の大島の沖合約2.5キロで、海上自衛隊の掃海艇「うくしま」(基準排水量510トン、38人乗り組み)が出火、転覆した事故で、海上保安庁は11日午後、行方不明となっている古賀辰徳3等海曹(33)の捜索を始めた。特殊救難隊などが海中の船内に入り、捜索に当たり、日没のため同午後5時ごろに一時中断した。12日午前中に再開する予定。 海保や海自によると、全長約54メートルのうくしまは11日午前8時半過ぎに沈没し、船尾を下に斜めになった状態となっている。現場は水深約37メートルの海域。船首をブイで固定するなどして船内の安全を確保した。古賀3曹がいたとみられるエンジンルームを中心に捜索したが、手がかりは見つかっていない。 海自は海上幕僚監部内に事故調査委員会を設置し、原因究明を進める。国の運輸安全委員会は船舶事故調査官2人を指名、12日以降、現地派遣する予定。 うくしまは海自下関基地隊(山口県)所属。掃海艇は機雷除去が主な任務で、磁気を察知して爆発する機雷の反応を防ぐため、木造としている。