【とっておきメモ】“世界最強の同期”JC制覇ドウデュースが背負った戦友イクイノックスとの絆
<とっておきメモ> <ジャパンC>◇24日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走14頭 世界最強の同期-。 ドウデュース(牡5、友道)がジャパンCを制す前日23日の夕刻。東京競馬場入りした際に手綱を引いた前川助手の背中には“EQUINOX”の文字があった。イクイノックスが昨年ジャパンCを制した際の記念ブルゾンを着ていた。同助手は「そうです、そうです。ライバルなんでね。木村先生に新しいものをくださいというアピールです」と笑った。 「ドウデュースVSイクイノックス」は4度あった。3歳時は皐月賞、ダービーで戦い、1勝1敗。4歳時は天皇賞・秋、ジャパンCでイクイノックスが連勝。イクイノックス引退直後の有馬記念はドウデュースが勝利し、貫禄を見せた。切磋琢磨(せっさたくま)を重ねた。世代の壁を超え、日本競馬界の頂点を奪い合った。 イクイノックスは父となった24年秋。世界一としのぎを削り合ったドウデュースの意地を、G1・2連勝で見せつけられた。 11月下旬の府中は、日没が早く感じる。ぐっと冷えた風から身を守るには、ブルゾンだけでは寒く映った。「雨でも降ったらぶるぶる震えてね…(笑い)」。唯一無二の戦友との絆を背負ったドウデュースが、競馬ファンの心を熱くさせた。【桑原幹久】