Tiktokフォロワー170万人の「ごっこ倶楽部」に聞くショートドラマの魅力、日テレ・JALの成功事例&低コスト制作の裏側
┌────────── 自社オフィスの他に、社員寮も兼ねたハウススタジオを構えているので、スタジオの利用料もかかりません。編集も一定のスペックがあるパソコンで行えますし、動画配信後の分析も自社で行います(志村氏) └──────────
縦型動画は、従来の横型よりも画面に映る範囲が狭い。それゆえに広範囲でセットを作り込まずとも自社スタジオを病院やカフェなどに見立てて撮影することが可能とのこと。さらに、制作プロセスにおいてもコストを抑える工夫がある。 ┌────────── 従来のCM制作では、字コンテや絵コンテを制作するケースがほとんどだと思いますが、弊社の場合は、この工程が一切ありません。過去に制作したイメージに近い動画をサンプルとしてクライアントにお見せした後に脚本を制作し、脚本が固まったらキャスティング、撮影準備をして、すぐに撮影に臨みます(志村氏) └────────── 多くのキャストを自社の役者でまかなえるため、スケジュールも柔軟に調整しやすい。撮影もスピーディーで、撮影当日にその場で画角を決定し、芝居のニュアンスも役者の感性を活かしながら撮ることが多いという。
企業とのタイアップも実施。日テレ・パーソル・JALでの成功事例
ごっこ倶楽部では、日本テレビ、NTTドコモ、パーソルホールディングス、JAL、JR西日本など数々の企業とのタイアップを実施している。ここでは、3社の事例に絞って、その反響を紹介する。 ■ 日本テレビ >2023年に縦型ショートドラマ専用アカウント「毎日はにかむ僕たちは。」を開設。「はにかんでしまうような一瞬」をコンセプトとし、主に4人の俳優がさまざまなキャラクターを演じ分け、「胸がキュンとする明るい恋」「思い出してしまう悲しい恋」「他愛もないけれど思い出に残る日常」などをショートドラマに落とし込み、継続的に配信している。
2024年8月現在、TikTokのフォロワーは63.2万人にのぼり、総再生回数は10億回を突破。日本テレビの調査によれば、Z世代(同調査では15~24歳と定義)の約3人に1人が認知しており、約4人に1人が実際に視聴している人気アカウントに成長している。 ■ パーソルホールディングス 2023年に公式TikTokアカウントを開設。グループビジョンの「はたらいて、笑おう。」を主題として、働く人々を主役に職場環境やキャリアの悩みなどにまつわるショートドラマを継続的に投稿している。たとえば、「今の仕事を選んだ理由」や「仕事のやりがい」「辞めそうになったけれど、その仕事を続けている理由」など、働く人が共感するようなテーマが多い。