独自の TikTok 10ヵ条でフォロワーを爆増させたディップ、SNSを使った新サービス「ビズリアル」も好発進
ディップのSNS力──50万人超の企業オウンドメディア
ビズリアル事業開始の原動力となったのは、間違いなくディップのSNS力だ。4月現在、YouTubeチャンネル「僕らの凸げき日記【仕事図鑑】powered by dip」は18万フォロワー、TikTokアカウント「バイトル会社員の日常」は38万フォロワーを獲得しており、フォロワー数は合計で56万人**。投稿した動画の累計再生回数は2億回***を超えるといい、求人業界で右に出るものはいない。 **YouTubeでは「チャンネル登録者数」、TikTokでは「フォロワー数」として計算。2024年4月26日時点実績。 ***2022年7月6日~2024年4月26日実績:YouTube・TikTokの視聴回数合算 とはいえ、コンテンツの投稿とともに登録者数が右肩上がりになっていったのではなく、寄藤氏によれば、フォロワー数1万人を超えるまで「視聴回数と登録者数が伸びない」「指標が多いSNSで、効果検証の優先度設計が難しい」「毎日投稿できる安定体制が難しい」という課題を抱えていたという。 そこで、その3つの課題に対しフレームを作り、一つひとつをマーケティング施策のように実施することで、SNS事業全体を改善していったようだ。 まず、「視聴回数と登録者数が伸びない」という課題に対しては、ユーザーの市場を調査したうえで、「TikTok10ヵ条」「YouTube5ヵ条」などのルールを作り、企画のベースとしたという。続けて、「指標が多いSNSで、効果検証の優先度設計が難しい」という課題については、アルゴリズム解析から優先KPIをSNSごとに設定し、ダッシュボードツールで結果の分析を行った。 そして、「毎日投稿体制が継続できない」という課題については、重要な企画立案と出演はインハウス化、撮影・編集は外注化と、パートナーとの役割分担を明確にし、クオリティの高い動画の大量制作体制を整備することで毎日投稿を実現した。制作効率化によって、ライブ配信やコメント欄の掲示板化を促し、ファンとのコミュニケーションを大事にした結果、リピーターの維持に成功したという。 SNS事業の課題解決のために作り上げたマーケティングフレーム