谷原章介さん、毎日の司会業を続けながら舞台の主演ってハード過ぎませんか?
── もう深海にいるような気分になることはありませんか? 谷原 今はさすがにないですけど、舞台の稽古が始まると多少はありますかね(笑)。一昨年、『ドライブイン カリフォルニア』という舞台をやった時は本当にハードで、毎日セリフを覚えて、朝、生放送で情報をお伝えして、そこから芝居の稽古をして。地方公演に行ってまで朝リモートでお伝えしたこともあって、内心、「地方に来てるんだからもう休ませてくれよ~」って悲鳴をあげてました(笑)。 ── それでも代えられない、キャスター業を通して得られるご自分のやりがいとはなんですか? 谷原 まぁ、仕事が好きというのはもちろんありますけども、なんでしょうね……あまり見ないですけど、SNSで 温かいコメントをくださる方がいらしたり、たまに街なかで「朝、見てます!」と言ってくださる方にお会いしたり。何らかの朝の時間に寄り添わせていただいて、少しでもそういった方の力になれているのであればうれしいなというだけです。 それは役者の仕事も一緒といえば一緒です。僕も実際、明日への活力をもらった舞台やドラマ、映画がありますから。そういうものをお届けできるとしたら、それはとても幸せなことだと感じています。
● 谷原章介(たにはら・しょうすけ)
1972年、神奈川県横浜市生まれ。1992年「メンズノンノ」の専属モデルに。1995年に映画『花より男子』で俳優デビュー。以後、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。2000年代からは司会業にも挑戦。「王様のブランチ」(TBS系)、「パネルクイズ アタック25」(テレビ朝日系)など多数の番組でMCを務める。2021年からは朝の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)の総合司会に就任。趣味はスポーツ観戦、サーフィン、音楽鑑賞、バイク、ゴルフ、時計。
『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』
原作はアンドリュー・カウフマンによる同名のファンタジー小説。ある日、銀行に風変わりな強盗が現れた。その場にいた13人から、各自の思い出の品を差し出させた強盗は「私はあなた達の魂の51%を手にした。それによりあなた達の身に奇妙な出来事が起きる。自ら魂の51%を回復しない限り、命を落とすことになるだろう」と言って去る。その3日後、妻は自分の身長が縮み始めていること気付き……。劇中では、13人の身に起こる不思議な出来事と奇跡が描かれる。そんな“舞台化不可能”とも言える小説を、演劇界の名匠G2が10年の構想期間を経て世界初の舞台化。主演は「エリザベート」「マリー・アントワネット」などでタイトルロールを務めた日本のミュージカル界のトップ・花總まりと俳優のみならず司会としても絶大な支持を得る谷原章介。 2024年4月1日~14日、日本青年館ホール 出演/花總まり 谷原章介 平埜生成 入山法子 栗原英雄 HP/thetinywife.com Copyright © 2010 by Andrew Kaufman Used by permission of The Rights Factory Inc. through Japan UNI Agency, Inc., Tokyo
文/浜野雪江 写真/内田裕介(タイズブリック) スタイリング/澤田美幸 ヘアメイク/川端富生 編集/森本 泉(LEON.JP)